2013/12/1

日本近代文学会国際研究集会にてパネル発表  講演・発表

午後から、原爆文学研究会でお世話になっている奈良教育大学の中谷いずみさんや、広島大学の川口隆行さんに誘われて、日大文理学部で行われた日本近代文学会の国際研究集会「日本近代文学のインターフェイス」のパネル発表に参加しました。

パネル発表のテーマは「〈当事者/非当事者〉をめぐるポリティクス」
現代の国際情勢や政治的社会的状況の変化の中で、 文学や映画、美術など表象に関わる分野が、〈当事者/非当事者〉のポリティクス(政治性)にどのように関与してきたのかを捉え直す試み、ということです。
『その「民衆」とは誰なのか:ジェンダー・階級・アイデンティティ』(青弓社、2013年)という著書を出版されたばかりの中谷さんは、権力への対抗軸として政治のひずみを背負わされた社会的弱者が歴史的存在として見出された1950年代前半の国民文学論や国民的歴史学運動をめぐる言説を論じ、台湾の大学で教えていた経験を持つ川口さんは、台湾映画『セデック・バレ』(ウェイ・ダーション脚本・監督)を取り上げ、日本統治時代の「原住民」による武装蜂起「霧社事件」をめぐる語りと国家や地域社会の政治的社会的文脈を考察するという発表でした。
私は、広島の原爆を表現した丸木夫妻の《原爆の図》からChim↑Pomの《広島の空をピカッとさせる》までの芸術作品の流れを見直し、時代とともに揺れ動いていく〈当事者/非当事者〉の問題について考えるという発表。
三人とも、根底では通じる部分があるものの、それぞれ異なる関心領域からの発表で、とりまとめて下さったコメンテーターの松永京子さん(北米先住民文学がご専門)には、ご苦労をおかけしたことと思います。

私自身、こうした学会発表のような形式はあまり経験したことがなく(原爆文学研究会にやっと慣れてきたというのに…)、戸惑い緊張したところもあったのですが、発表後、若い世代の研究者や大学院生にChim↑Pomについてさまざまな質問を頂いたりして、あらためて専門性を越えた交流の大切さなども考える機会となりました。

それにしても、Chim↑Pom。とりわけ若い世代の方々には、芸術という枠組みを越えて、気になる存在のようです。
12月8日から17日には、旧日本銀行広島支店で、ついに「広島!!!!!」展が実現します。2008年の「ピカッ」騒動以来、彼らにとっては待望の広島での本格的な発表です。
http://www.chimpom.jp/hiroshima2013.html
どのような展示ができあがるのか、私も広島に駆けつけて、しっかり見届けてこようと思っています。

   *   *   *

学会終了後は、全体の懇親会や二次会などで国内外の文学関係のさまざまな方とお会いし、問題意識を共有したりして、とても貴重な体験をさせて頂きました。
お世話になった皆様に、心から御礼を申し上げます。
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