2013/4/20

安藤栄作展オープニング  企画展

「安藤栄作展 光のさなぎたち」がはじまりました。
あいにくの雨模様となりましたが、初日は多くのお客さんが、福島や関西方面からも駆けつけて下さって、盛況となりました。
午前中からNHK国際放送のクルーやいわき市の「日々の新聞」も取材に来て下さり、安藤さんのインタビューを収録されていました。

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午後2時からは、オープニングパフォーマンス。
安藤さんが手斧を振り下ろし、木を刻む音が展示室に響きわたります。
「光を降ろす」行為です。

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そして、茨城県から駆けつけて下さった舞踏家の鈴木ヴァンさんが、ゆっくりと登場。
舞踏と彫刻という身体表現のコラボレーションです。

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やがてヴァンさんは、福島の被災をテーマにした詩を叫びます。
「心まで汚染されてたまるか。そうだとも、私たちは白い穂。そうだとも、私たちは光のさなぎ!」

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そして安藤さんは、手斧をジャンベ(アフリカの太鼓)に持ち替え、太古から続く生命のリズムを刻みはじめます。

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ジャンベの音は次第に激しさを増し、ヴァンさんの身体も小刻みに激しく動きます。

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安藤さんの手斧で刻まれた木片が形成する環のなかにヴァンさんが入ると、ジャンベの音は止み、緊張感のある静寂に包まれたなかで、ヴァンさんのパフォーマンスは終わりました。

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休憩のあとは、安藤さんによる作家トーク。
震災後しばらくは、支援の意味を込めた展覧会が急増し、その頃唯一作ることのできたのは再生を司る“鳳凰”のシリーズだったこと。
昨年夏の芦屋での“鳳凰”の個展を境に支援の企画がなくなり、それが被災者としての着地点だと思っていたところで、丸木美術館での個展の話がきたこと。
震災という体験は自分のなかからいろいろなものがはがれ落ち、今はいつ何が起きても自分は真実を生きているという思いでいること。
そこから生まれてきたのが、すべてを失った荒野のなかで、原点となるのは互いを愛し尊重する男と女――“光のさなぎ”というテーマだったということ。

また、私はすでに聞いていたのですが、丸木美術館でのドローイング制作の最中、川に向かって下りていく道を散策した際に、足もとに陶器の破片や小石が埋められていることに気づき、丸木夫妻たちの歴史のなかに自分が入りこんでいると感じた瞬間、二羽のモンシロチョウが飛んできて、「おねがいね、かいてね」と背中を押されたような気がしたという話もして下さいました。

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クレヨンハウスのIさんも会場に駆けつけて下さり、絵本『あくしゅだ』の出版秘話を披露。
絵本の紹介をしてくださいました。

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そんなわけで、トークのあとは会場でサイン会を開催。
たくさんの方が安藤さんにサインをお願いしていました。
「こういう質の高い展覧会があれば、丸木美術館にまた来たいという気持ちになるし、《原爆の図》も再発見されて新たな命を吹き込まれるのでは……」というご意見も頂きました。
ご来場いただいた皆さまに、心から御礼を申し上げます。
安藤さんの展覧会は、7月6日(土)まで開催しています。
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2013/4/20

『毎日新聞』埼玉版「安藤栄作展」掲載  掲載雑誌・新聞

2013年4月20日付『毎日新聞』朝刊埼玉版に、“福島・いわきで被災、安藤栄作さん個展 困難に負けぬ「光」の彫刻”との見出しで、今日からはじまる企画展「安藤栄作展 光のさなぎたち」の記事が掲載されました。

以下のサイトで記事の全文を読むことができます。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130420-00000080-mailo-l11

記事の一部を抜粋して、以下に紹介します。

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 安藤さんは東京都出身。東京芸大彫刻科卒業後の1989年、大自然の中で彫刻を作ろうと、いわき市の山間部に家族で移住した。その後、海沿いに転居し、制作活動に取り組んでいた。

 そんな時、震災が発生する。津波と火災で自宅を失ったうえ、原発事故が起きる。安藤さん一家は、いわき市を離れて避難先を転々とした後、奈良県明日香村に移住。現在は、同県天理市に移って制作活動を続けている。

 震災から3週間後、安藤さんは家族とともにいわき市に戻った。海岸近くにあった自宅とともに大小数百体の彫刻が流失していたが、一家は、小さな木彫り人形と着せ替え用洋服が入った小さな箱と木彫りの車の玩具を見つけた。玩具と人形は、安藤さんと彫刻家の妻が、幼い子どもたちのために作ったものだった。安藤さんは「『大切なのは、これを作った気持ちだ』というメッセージをもらったように思った」と振り返る。

 安藤さんが制作した「光のさなぎ」は、約3メートルのヒノキの丸太を手おので削って、向き合う1組の男女を表現した作品だ。「人はどんな状況にあっても光を生み出すさなぎのようなもの。社会の最小単位である男女が互いに大切な存在として誠実に愛することで光はより増幅される」というメッセージを込め、苦しい時でも自ら「光」を生み出してほしいという願いも込めている。


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記事を書いて下さったのは、毎日新聞川越支局長のNさん。
今日もわざわざ掲載紙を届けに美術館においで下さいました。
いつも丁寧に取材して下さり、心から感謝いたします。
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