2012/10/7

美術館ニュース発送作業/丸木俊と女子美術専門学校  執筆原稿

一日がかりで美術館ニュースの発送。
今回は同封物の多い発送作業でしたが、ボランティアで7名の方々が参加して下さって、何とか終えることができました。

今回の美術館ニュースの連載「丸木位里・丸木俊の時代〈第12回〉」では、女子美術専門学校時代の俊について書きました。
俊にとっては、はじめて本格的に絵画技術を学びはじめた時期。
経済的にはたいへんなことも多かっただろうと思いますが、しかし、その回想からは、向学心にあふれた一人の少女の、伸びやかな青春の日々が伝わってきます。
「ミス・ハッパイ」と呼ばれるほど大食家であったというエピソードも、微笑ましいです。

下の「連載 丸木位里・丸木俊の時代〈第12回〉」をクリックすると、ニュースに執筆した記事の内容を読むことができます。

連載 丸木位里・丸木俊の時代〈第12回〉
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2012/10/6

KENにて“THE AWAZU PARTY 2012”  他館企画など

この日は娘の運動会に参加した後、夜は家族そろって三軒茶屋のKENへ。
粟津潔、マクリヒロゲル:金沢21世紀美術館 コレクション・カタログ」出版記念“THE AWAZU PARTY 2012”に行ってきました。

第五福竜丸展示館のY学芸員や顧問のYさん、故・針生一郎氏の孫Kさん、現代企画室の方々、ピアニストの谷川健作さん、ドキュメンタリストの瀬戸山玄さんなど、多くの方で賑わうなか、息子Rいわく「地下の秘密基地」に潜入した子どもたちは粟津家のCちゃんといっしょに大はしゃぎ。
会場では、粟津潔のイラストレーションをシルクスクリーンでTシャツに刷ることができるというので、子どもたちも参加してオリジナルの「海亀」Tシャツを作っていました。

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今回出版されたカタログは、金沢21世紀美術館に寄贈されたコレクションから約1200点の粟津潔の作品のデータをおさめたDVDと、2007-08年に同館で開催された粟津潔展「荒野のグラフィズム」のレクチャー、公演、ワークショップを記録するドキュメント・ムービーDVD、ドキュメント・ブックの3部で構成されている、圧倒的なヴォリュームです。



丸木美術館元館長の針生さんによるレクチャー「トータル・デザインへの道」も収められています。
ドキュメント・ブックには、「荒野のグラフィズム」展の会場風景のほか、企画者の不動美里さんや粟津ケンのテキストも収録。まだすべてに目を通したわけではありませんが、戦後という“荒野”を“グラフィズム”という手段で切り拓いた粟津潔の広大な世界を知る上で、そしてその世界が現代にもたらすものの意味を考えていく上で、ぜひじっくりと向き合っていきたい貴重な内容だと思いました。

   *   *   *

KENでは、今後も次々に興味深い企画が行われます。

10月12日(金)午後7時30分、13日(土)午後3時、同午後7時30分、14日(日)午後3時の4回にわたって、今年のひろしま忌に丸木美術館で印象深いパフォーマンスを見せて下さったヨシコ・チュウマさんが出演する「記録 π=3.14....割り切れない周縁 酵母パンとその世界 ヨシコ・チュウマ at KEN vol.1」が行われます。

また、11月から1月にかけて行われる「EXPOSE2012 いま。」という企画では、安藤ニキ(11/2〜16)、荘司美智子(11/30〜12/9)、新井卓(12/21〜1/13)という3人の芸術家の連続展覧会が開かれます。

12月21日(金)午後6時からの新井卓展オープニングトークでは、7月に丸木美術館で被爆ピアノコンサートを開いて下さったピアノストの崔善愛さんと新井卓さんの対談。
そして、2013年1月13日午後6時からのクロージングトークには、新井卓さんと岡村が対談をすることになりました。新井さんとは、今夏の丸木美術館での個展を通じていろいろ話をしたのですが、公の場で話すのは初めてなので、ちょっと楽しみな企画です。
もっとも、どういう内容の話をするのかは、まだ全然決まっていないのですが。

このほかにも、紹介しきれないほどKENの企画は目白押し。
詳しくはKENのサイトのイベント・ページをご覧下さい。
http://www.kenawazu.com/events/
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2012/10/4

柿本幸造絵本原画/渋谷パルコChim↑Pom展  他館企画など

ひょんなことから某社の絵本編集者Nさんに誘われて、鎌倉へ。
丸木夫妻と直接関わりがあるわけではないのですが、絵本画家として長年活躍された広島県出身の故・柿本幸造さん(1915-1998)のアトリエをお訪ねしました。

『どんくまさん』シリーズ(至光社)や『どうぞのいす』(ひさかたチャイルド)、そして小学校の教科書(光村図書)に載っている『くじらぐも』などの温かく色彩豊かな作品で知られる柿本さん。
私も、親子二代にわたって柿本さんの絵本にお世話になっています。

この日は、ご遺族の方や担当編集者の方々と、残された絵本原画の保存について、そして今後の展示計画について、少しばかりご相談の相手をさせていただきました。
柿本さんの豊かな作品世界が世代を超えて受け継がれていくために、わずかでもお力になれたのであれば嬉しく思います。

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柿本さんのご自宅や貴重な絵本原画を見せて頂いたうえに、思いもよらず、お土産にどんくまさんシリーズの2冊の絵本や新鮮なサンマなども頂いてしまって、非常に恐縮しつつ、鎌倉を後にしました。

   *   *   *

帰りには、渋谷駅で途中下車して、パルコで開催中のChim↑Pom展を観に行きました。

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パルコの前には、巨大な黒いゴミ袋が……そして電飾看板の「PARCO」の文字のうち、「P」と「C」がなくなっています。
実は、これもChim↑Pomのしわざ。彼らの頭文字である「C」と「P」は、展覧会の会場に設置されて、音楽にあわせて色鮮やかに点滅していました。

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今回の展覧会のテーマは、どうやら「資本主義リアリズム」。
芸術運動「社会主義リアリズム」をもじりながら、資本主義の結果としてもたらされるゴミに着目しているようです。

台湾で問題となっているスクーターの排気ガスをゴミ袋に集めて収集所に「ゴミ出し」してみたり、夜の渋谷の路上のゴミ袋に次々と「放射能マーク」を描きいれてみたり……
ちょうど、2012年10月3日付『朝日新聞』夕刊の芸術欄に、大西編集委員が展評を書かれているので、抜き出してみます。

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……見逃せないのが、ビデオ作品の「東京BOMBerman」(2012年)だ。
 夜の渋谷にメンバーが現れ、路上のゴミ袋に次々と三つ葉状の「放射能マーク」を描いていく。これで放射能ゴミということか。なんと大胆な。
 いや、しかし、人々はほとんど無反応。これにもっと驚く。人々は通り過ぎ、交番の近くでもできてしまう。そして翌朝、淡々と収集車に回収される。この何も起こらなさに現実が透けて見え、怖くなってくる。


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ちょうど会場には、テレビ局の取材のためにリーダーの卯城くんが来ていて、タイミング良く会うことができました。撮影で慌ただしいなかにもかかわらず、後からわざわざ挨拶をするために近づいてきてくれたりして、彼の律義さと世間的なイメージのギャップには、いつも感心させられます。

余談ですが、この日はたまたま妻と娘が幼稚園の仲間たちといっしょに(創立記念日で幼稚園が休みだったため)NHKのスタジオへ遊びに訪れ、パルコの前を通りかかったときに「お友だちが展覧会をやってるの」とChim↑Pom展を紹介したそうです。
巨大ゴミ袋のなかの空気トランポリンで飛び跳ねた娘も大はしゃぎだったとか。
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2012/10/3

演劇動画「もれいづる月」  他館企画など

丸木美術館のボランティア新聞編集者で、文学座準座員の神田成美さんが演出を担当している演劇動画「もれいづる月」のご案内です。
「クォータースターコンテスト」という15分間の演劇動画コンテストのエントリー作品だそうです。

作者は、文学座の山谷典子さん。
原子力発電所の燃料プールの水が完全になくなり、多量の放射能が漏れてしまったというニュースを聞いた二組の夫婦が、東京から避難する途中で車内に閉じ込められる……という設定の、短いけれども余韻の残る物語。



以下のサイトから「観客として参加」し、「いいね」ボタンを押すこともできます。
ぜひご覧になって下さい。

http://entre-news.jp/2012/10/5794.html

もれいづる月

作 山谷典子
演出 神田成美
出演 加納朋之、辻輝猛、鬼頭典子、山谷典子
声の出演 浜野基彦
音響プラン 山崎哲也
音響オペレーター 佐古真弓
照明オペレーター 鈴木亜希子

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これまでにも、戦争の時代と現代を重ね合わせる舞台を作り続けてきた山谷さんは、来年3月に原発問題を主題にした公演を企画しています。
そのために、役者の皆さんといっしょに丸木美術館にも見学に訪れて下さるなど、熱心に準備を進めています。
こちらも非常に興味深く、楽しみな舞台です。

Ring-Bong 第三回公演「あとにさきだつうたかたの」

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【公演期間】2013年3月7日(木)〜12日(木)
【劇場】サイスタジオ小茂根Aスタジオ

【あらすじ】
歴史博物館に、毎日訪れる初老の男。
彼は「何か」を探していた。
決別した父を、少年時代の自分自身を。
−僕は、貴方のようには生きません。決して−
50年前、戦争に加担した父にそう告げた。
そして私は、核の平和利用を信じ、原子力学を学んだ。
・・・「何か」を探していた。
自分をかばって死んだ母を、母の答えを。
−僕の中に生き続ける・・・泡沫(うたかた)のように消えた母−

【作】山谷典子
【演出】小笠原響

【出演】林次樹、井上倫宏、高野絹也、辻輝猛、田中宏樹、藤堂陽子、米倉紀之子、松垣陽子、山谷典子

前売り開始 2013年1月15日
お問い合わせ・申し込み 華のん企画 03-5917-4845
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