2012/4/9

第70期将棋名人戦前夜祭  他館企画など

休館日でしたが、美術担当としてお世話になっていたA新聞文化部のO記者が将棋担当に変わったことから、第70期将棋名人戦に招待されることになり、東京・目白の椿山荘で行われた前夜祭に行ってきました。
今年は1世名人・初代大橋宗桂に徳川家康から扶持が与えられてから、ちょうど400年という節目の年。

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壇上には今期に対局する森内俊之名人と羽生善治二冠をはじめ、中原誠16世名人や、17世名人の資格を持つ谷川浩司九段など、過去に名人のタイトルを獲得した8人の棋士が勢ぞろい。

400年前に名人位を設けた功績をたたえて、徳川家康を将棋の10段とする推戴状が徳川宗家18代当主の長男・家廣氏に渡されました。
その家廣氏の挨拶は、短いながらも印象に残るものでした。
「家康はいかにこの国から戦をなくすか、周辺の国と戦をしないかと考えて国づくりをした人だと思っている。将棋の保護もその一環だろう。将棋は懸命に知恵を振り絞って、それでも負けてしまうもの。負けることの痛みを、誰も傷つけることなく体験できる。その体験は、平和を築く上でとても大切なことだと思っている」という趣旨です。

今年は、第3局が福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズで開催されることもあって、その後はフラガールが登場して、森内名人・羽生二冠を祝福する場面もありました。

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パーティの席で、第1局の観戦記を新聞に執筆される作家の海堂尊さんにお話を伺いました。
美術の世界にも共通するような話ですが、将棋界も現在はいかに領域を越えて他業種の人と接点を持ち、将棋の可能性を広げていくことが重要な課題になっているとのこと。
海堂氏が観戦記を書くのも、その一環といえるのでしょうが、美術/芸術という視点から将棋を見つめるのもお互いの分野にとって意味のあることではないか、とご教示頂きました。

O記者とは、20世紀を代表する現代美術家のマルセル・デュシャンは、チェスの名手として知られていて、チェスと将棋の先祖はいっしょなので、案外、将棋とアートの接点というか、共通する思考を探っていくと面白いかも知れない、という話を前々からしていました。
「羽生さんはデュシャンが好きらしい」という話も聞いていて、二人でデュシャンについて聞くために羽生二冠に近づこうとしたのですが、さすがに人垣が多く、順番を待っているうちに、翌日の対局のため退席する時間になってしまったので、残念ながらお話は伺えませんでした。
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