2009/1/23

新年の挨拶回り  他館企画など

今日は丸木美術館の休みをとって、いつもお世話になっているよその美術館をまわり、新年のご挨拶を兼ねて企画展を見てきました。

午前中は埼玉県立近代美術館。現在、「都市を創る建設への挑戦」という組織設計の企画展を開催中です(25日まで)。
昨年、「丸木スマ展」を担当してくださったO学芸員にご挨拶をして、少し雑談。「今年度の企画では、丸木スマ展がいちばん評判がよかった」とおっしゃって下さいました。埼玉近美の学芸室では、いつも皆さんが優しく迎えて下さいます。

その後は歩いてうらわ美術館へ行き、「氾濫するイメージ―反芸術以後の印刷メディアと美術1960's-70's」というたいへん興味深い展覧会を観ました(25日まで)。
絵画がアートシーンの前線から後退を余儀なくされたかのように思われた1960年代から70年代にかけて、しかし印刷メディアでは、アングラ演劇や舞踏、さらに安保闘争や学園紛争などの時代と切り結んだヴィジュアル・イメージが「氾濫」していたというコンセプトの展覧会。赤瀬川原平や横尾忠則、つげ義春らの多様な表現には、あらためて圧倒されます。図録もよく売れたようで、品切れになっていたのが残念でした。

午後は渋谷へ移動して松濤美術館で「素朴美の系譜」展という、これまた興味深い展覧会を観ました(25日まで)。迫真的な写実を追及する傾向のある世界の美術のなかで、素朴な味わいに富んだ絵画が時代を超えて描かれる日本の特殊性について再考しようという展覧会。江戸中期の禅僧・白隠の禅画は見応えがあり、近代では長谷川利行の油彩画や谷中安規の版画などが目を引きます。
昨年、「大道あや展」でお世話になったT学芸員にもご挨拶をしました。

最後は世田谷美術館へ行き、「十二の旅:感性と経験のイギリス美術」という企画展(3月1日まで)と、収蔵品展の「難波田史男展」(2月27日まで)を観ました。
旅をテーマに、ターナーやコンスタブルからチャールズ・ワーグマン、バーナード・リーチ、ヘンリー・ムーアなど英国作家の作品を紹介する企画展。異色だったのはモナ・ハトゥームというパレスチナ人でした。美術を学ぶためにロンドンに旅行中、故郷のレバノンで内戦が勃発し、家族と離れ離れになったという彼女のヴィデオ作品は、祖国の母から娘に宛てて書かれた手紙を淡々と読み上げるという内容。出品者中唯一の「望まない旅」の生々しい現実に、現在のパレスチナの状況を重ね合わせて胸が痛みました。
世田谷ではいつもたいへんお世話になっているN学芸員、S学芸員、A学芸員らにご挨拶。心に元気をもらって帰ってきました。
皆さま今年もよろしくお願いいたします。
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