2005/8/26

8月26日(金)  分類なし

【今日の入館者】49人

「日韓五世代の対話」展 準備
中国出張に行く前に、日韓五世代の対話展の出品作家のみなさんに展覧会の概要と企画展チラシ案、会場見取り図案を作成し、お送りする。日程の変更・調整などでいろいろと難問の多かった展覧会だが、一応の目途がつきつつあるように思える。
後はN事務局長とY子さんに引き継ぎをして、留守中にチラシ入稿等の準備を進めてもらうことにする。

『原爆の図』中国展示と学芸員の本来の仕事
いよいよ明後日から中国出張。先方の招待による出張なので、何か役得のように思われているような気もするが、あくまで作品に帯同する随行人としての出張だ。所蔵作品の輸送展示と作品の状態を、はじめから終わりまで同じ人間が細心の注意を払って確認しながら事故のないように付き添うのは学芸員の基本的な仕事である。
今日、中国側から帰りの作品帯同の件で連絡があったが、一般的には行きに帯同した学芸員が再び作品とともに帰国するのが妥当だと思う。まあ、そうは簡単に行きそうもないのがこの美術館。学芸員としては複雑な思いもある。

展覧会情報
「原爆展」
主催:親江会(江戸川在住被爆者の会)
会場:タワーホール船堀1階展示場T、U
日程:8月26日(金)〜31日(水)
時間:午前10時〜午後8時30分(入館は午後8時まで、最終日は正午まで)
展示:丸木美術館所蔵『原爆の図』写真パネル15点
   広島平和祈念資料館所蔵「サダコと折り鶴ポスター」
   東京大学総合研究博物館巡回展「石の記憶」展―ヒロシマ・ナガサキ―被爆試料に注がれた科学者の目
※8月30日(火)には江戸川平和コンサートが開催されます。
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2005/8/26

8月25日(木)  分類なし

【今日の入館者】18人(招待1人)

台風
台風による大雨の影響か、今日の入館者は8月に入ってもっとも少ない18人だった。
雨のなか、事務局のY子さんはワゴン車を走らせて江戸川区の船堀まで作品を搬送する。タワーホール船堀1階展示場で開催される「原爆展」に『原爆の図』写真パネル15点が展示されるため。午後3時すぎに無事帰館。ごくろうさま。

銀座松坂屋丸木スマ展
松坂屋関東地区本部販売促進部催事・装飾課のK課長が来館。丸木スマ展ポスターとDMの色校のため。ポスターは、スマの代表作『母猫』を中央に大きくレイアウトして、背景はたんぽぽ色のシンプルなデザイン。偶然こちらが用意していたミニ画集とまったく同じデザインだったので、驚いてしまう。
N事務局長も展覧会覚書の件でK課長と重要な打ち合わせができたので、「来ていただいてたいへん助かりました」と笑顔。

来客
評議員のOさんが丸木スマ絵はがき作成の件で来館。小金井から雨の中、わざわざ車で来て下さる。同じ頃にいつもボランティアをしてくれるJさんもスマ展展示の件で来館。このところ事務局はいつも慌ただしく、落ちついてゆっくり話もできないままに、二人ともいつの間にか帰ってしまった。
とくにJさんとお連れ合いのSさんは、この頃何度も美術館を気にかけて顔を見せてくれるのだが、いつもこちらが忙しくしているのを見て、「また来るね・・・」とすぐに帰ってしまう。美術館が盛況なのはありがたいが、開館前から閉館後までスタッフ同士ですら最低限の連絡事項を伝えるのに精一杯というほどそれぞれが忙しくしている現状には、(本当にこれでいいのだろうか・・・)と思うことの多いこの頃である。

『市民活動のひろば』原稿執筆
東京・多摩地域を中心とする市民活動情報誌『市民活動のひろば』を発行しているアンディ多摩より依頼されていた、「今日の反戦展」についての原稿を執筆する。掲載は8月31日発行予定の『市民活動のひろば』第33号(2005年9月号、特集・戦後60年 不戦の誓いは今)。

 埼玉県東松山市の都幾川のほとり、豊かな緑に囲まれて原爆の図丸木美術館は建っています。広島に投下された原子爆弾の被害を描いた丸木位里・丸木俊夫妻の共同制作『原爆の図』連作、そして『南京大虐殺の図』『アウシュビッツの図』『水俣の図』など、館内には20世紀の人類が生み出した恐るべき地獄絵の数々が展示されています。開館以来、毎年8月6日の夕刻には被爆者の霊を悼むとうろう流しを行っています。
 戦後60年、そして被爆60年を迎えた今年の夏。丸木美術館のとうろう流しにも、例年をはるかに上回る多くの方々が参加しました。一方で60年という歳月は、人びとから戦争の記憶を遠いものにし、再び戦争のできる国へ変えようという声も聞こえるようになりました。丸木美術館も、80年代なかばには年間6万人を越えていた入館者が年々減少し、昨年は1万3000人まで落ち込んで存続の危機を迎えています。
 今年の夏に行われた「戦後60年企画 今日の反戦展」(9月9日まで開催)は、この時代状況の中で、美術に何ができるか、人びとに何を訴えるかを示すため、多くの美術家に出品を呼びかける形で開催されました。当初の予想を上回る110人の美術家が参加し、会場はたいへんな熱気に包まれました。60年前の戦争の傷痕を静かに見つめる作品、現在も絶えることのない世界の戦乱に対する怒りが満ちあふれた作品、加害と被害の交錯する戦争の本質を提示する作品・・・・・・。出品者のなかには戦争の時代をはっきり記憶している世代の方もいれば、戦争のずっと後に生まれて、イメージとして戦争をとらえる若い世代の方もいました。それぞれが、それぞれの視点で戦争を見つめ、自身との関係性を問い直す展覧会となったのです。
 今年は戦争体験の記憶の継承がしばしば課題としてクローズアップされた年でもありました。
 戦争の記憶は、体験者と非体験者のあいだに決して越えることのできない大きな壁があります。しかし、非体験者はその“遠さ”を自覚しながらも、なおかつそこに近づくために、体験者によって残された文章や絵画を手がかりにして想像力を働かせる必要があるでしょう。「今日の反戦展」は、そうした記憶の継承のひとつの可能性を示唆した展覧会であったといえるのかもしれません。
 夏休み中、美術館にはたくさんの親子連れの姿が見えました。館内の感想ノートには、大人たちの整った筆跡のあいだにお子さんが書いたと思しきたどたどしい平和への想いが綴られて、思わず頬をゆるめてしまいます。
 次の世代に戦争の記憶を継承し、そして何より平和憲法に象徴される「不戦の誓い」を守り残すために、丸木美術館はまだまだ役割を果たさなければならないとあらためて感じた今年の夏でした。

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