2005/6/25

6月24日(金)  分類なし

【今日の入館者】9人

○今日も一日じゅう美術館ニュースの編集作業。すぐに新しい試みをしたがる僕に対し、慎重派のNさんは常にブレーキをかけて錨のような役割をしている。事務的な連絡事項を漏らさず掲載しようとするNさんに、内心(回覧板じゃないんだから!)と思いながら「もうこれ以上思いつかないでくださいね」と軽口を叩くと、ムッとした顔で「思いついてるんじゃなくて、必要なことを洗い出してるんだ」と言われてしまった。

○夕方7時より銀座のGallery58にて「池田龍雄と、語る夕べ。―現代美術の今とむかし―」に参加。第2回の今日は「現代美術成立のころ」というテーマ。聞き手は松涛美術館のM学芸員。針生一郎ら戦後の新しい批評家たちが概念を提示して若い作家を集め、日本の現代美術を作りあげた(と言えなくもないですね、と池田さんは言っていた)1950年代についての証言。アンデパンダン展からルポルタージュ絵画、リアリズム論争、新具象などが話題となる。「芸術を通じて社会を変革する」という時代のなかで、シュルレアリスムの影響を受けていた池田さんは写生のような表現には同調できず、「人間の内面(意識下の世界)に眼を向けることで混沌とした社会の正体を暴き出そうとした」とのこと。池田さんの論理的な思考と細部における記憶の確かさに感心する。

○トークの後で、偶然会場で作家のKさんを見かけ、初対面ではあったが挨拶をした。Kさんは丸木美術館の次回企画展「今日の反戦展」に出品する予定なので、オープニングのパフォーマンスにもぜひ参加して下さいと声をかけてみた。その後、松涛美術館のM学芸員とも名刺を交換する。以前あるシンポジウムでパネラーをされていたMさんが、「美術館の仕事は、世間の大多数の意見に与さず、常に少数派の立場で物事を見ていくことに意味がある」というような主旨の発言をされていたことがあって、それ以来いつか話をする機会があればと思っていた。ほんの挨拶程度ではあったが、Mさんが丸木美術館にも何度か来られている(昨年のヨシダ・ヨシエ講演会など)ことを知って、とても嬉しく思った。
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