「教師の最も純粋な栄光は、自分に続く弟子を育てることにではなくて、自分を越える賢人を育てることにある。」 サンチャゴ・ラモン・イ・カハール(1852.5.1〜1934.10.17 北スペイン生まれの脳神経科学の父といわれている科学者)
上記は、最近読んだ、酒井邦嘉先生の「科学者という仕事」という本の中に書いてあった言葉。そういえば、鈴木鎮一先生も同じようなことを良く仰っていた。「生徒が先生を越えないうちは生徒見習い。先生を越えて、はじめて生徒になる」と。
話は替わって・・鈴木鎮一先生の偉業は、「どの子も育つ、育て方ひとつ」という才能教育運動だけではなく、名人の音から、その音を出す為の奏法を研究したこと。鈴木先生に長く御指導頂いた私達は、その責任という意味でも、鈴木先生の奏法を出来る限り生徒に伝えたいのだけれど、なかなかそこまで到達する子は少なくて、、(練習にも段階があって、まず毎日お稽古する子に→自分の弱点を繰り返し練習出来る子に→自分の音を聴ける子に→音、奏法を研究する)
また話が替わって・・私が教えるべき奏法をしっかり身につけてくれて、2〜3年前から、どうも私を越えたらしいその子に、教えることが少なくなってきて、信頼できる先生を紹介した。スズキを離れると、最も大切な「音」が希薄になることもあるのだけれど、ここまで育ったこの子なら大丈夫だろう、、と。
ここまで来た道のりを振り返ると、、親子共々、私を信頼して下さって、レッスンで話したことはしっかりお稽古してくれた。1週1週、その時一番大切なことを繰り返してきて、その積み重ねでここまで成長したのだろうな、、
そのお母様が「もっと優しい気持ちで子供と接すれば良かった、、」とメールを下さいましたが、それは私も自分の子供に対して同じことを、、。でも必死に頑張っていたんですよね、、だから怒ったりして、、 色々の反省はあるものの、子供が小さい頃の親子の時間は何物にも変えがたい心の財産です。頑張って早く進んだお子さん親子も、苦労して時間がかかったお子さん親子も、この財産は同じです。
またまた話が替わって・・昔、頑張っていた渚佐ちゃんという子が居ました。何となくみんなが渚沙ちゃんを目標にして、夏期学校に行ったり、色々なことで教室の空気が出来てきました。自分のレッスン時間だけでは、とてもここまでは育たなかったと思います。そういう環境がとても重要だということを、始めて間もないお母様方にもわかって頂かないと、、私もどこまで頑張れるか、、
そろそろ勉強会の季節になります。経験の少ないお母様だと、同じ歳のお子さんがサッサと進んでいたりすると心穏やかでないでしょうね、、そういう気持ち、わかります。でも教室のレベルが高いと、やはり環境の子、ご自分のお子さんにも良い影響がある、、狭い心で人と比べるのではなく、みんなで高い所を目指そう、、そういう伝統が続くと嬉しいですね、、