スピードの伝道師“ジーコ”との、昔話から、現在のスノーシーンについての対談☆
雑誌では見ることができない秘蔵写真を取り入れ、ジーコがフリースタイルボードでエアーを決めているフォトも公開しちゃいます(^▽^)♪
(ペンション「山びこ」にて)2009’
吉川(以下Y): いいよ、こぉいう雑談だから。よろしくね。
杉本さん: まぁ、じゃぁ、こぉ、正月休みが終わりぃ、今度の成人式連休。そこがぁ、また忙しくて。で、そこが終わって一息ついた頃にぃ、丁度今、修学旅行だからぁ〜、毎年来てくれてるところで。で、初めての子がぁ、えー、三日目にぃ、バッチテスト受けて帰るっていう。
Y: へぇぇ〜っ!何級?三級ぐらいの?
杉本さん: いやいやいやいや、四級・五級ですけどぉ。
Y: あそぉ、へぇぇ〜。。。すごいね。二泊三日なんだ?
杉本さん: 二泊三日で。
Y: どこに泊まっとんの?
杉本さん: ビラボンサンで。
Y: ビラボンサンなんだ。え、どこから来とんの?
杉本さん: 三重県のぉ、体育科の生徒なんだけどぉ。
Y: 体育科なんだ。
杉本さん: だからぁ、体育の先生、が要は引率してくるんでぇ。
Y: うん。
杉本さん: 主任の先生が、今年でもぉ五年目なのかな?ここ使ってもらえるの。まぁ〜、同じ、スポーツ教える指導者としてぇ、っていう目線で、我々インストラクターを皆見ててぇ。
Y: ふぅぅ〜ん。
杉本さん: で、まぁ、非常にあのぉ〜、「もぉ惜しみなく、一生懸命やってくれる先生達ばかりだ!」っていうことで。
Y: 何かあれじゃん、杉本、チマタの噂では、「スクールするんだったらダイナだよね。」って言われとるよ、今。
杉本さん: そぉっすか?
Y: よぉ頑張ったと思うよ。
杉本さん: はぁ〜。。。
Y: ホントに、そぉやって聞くもん。いわゆるさぁ〜、そのぉ〜、オレと杉本のいきさつとか関係を知ってない人の方が、増えてきたわけじゃん、今は。
杉本さん: まぁねぇ。
Y: 昔のさぁ、時代はみんな流れを知っとったけどぉ、当時おった連中は。
杉本さん: えぇ。
Y: あれから10年以上こぉ、月日が経ってくるとぉ、普通の人が来たりするじゃん。でぇ、こぉ聞かれるもん。「どぉ思われますぅ?」って言うから、どぉ思われます?ってオレに聞かれたらさぁー。
M: アハハハハ。
Y: 「アジャパー!」って言うわけにもイカンからぁ〜、「まぁいいと思いますよー。あそこはカリキュラムを作って、こぉでこぉで。。。」って、オレもそんなお前みたいに詳しくないけど、多少の、ホラ、何かこぉあるじゃん。その、「子供のスクールなんかだとぉ、一緒に遊びながらこぉしてく、ってことやってるからぁ、他にはあんまりないから、入られるといいんじゃないですか。」って、「そぉですよねぇ〜!他の人にもそぉやって聞いたんですよぉー!」っつって。だから、確認だよな。オレ、その人のこと知らんよ。
杉本さん: えぇ〜。まぁ〜、ホントに。スタッフがねぇ、年々育って。
Y: スタッフがいいわ。
杉本さん: えぇ。ホントに恵まれてて。でまぁ、逆にスタッフが育ってくるからぁ、そぉいう場を作ってあげなきゃいけないなっていうのが、勿論あるしぃ。でー、得意分野が、やっぱりインストラクターの中にもあるんでぇ。でぇ〜、子供が得意なインストラクターがやっぱり多いしぃ、で、今、こぉいう時代のぉ、スノーボードのシーンの中で見るとぉ、親がもぉ、スキーやってない世代が親になってるんでぇ。でぇ〜、まぁ、子供にフォーカスしてぇ、いち早く、「四歳からのスノーボード♪」っていう切り口でやってたのがぁ、まぁ。。。
Y: 早かったよね。
杉本さん: 早かった。
Y: 早かった、オレあれ、丁度そぉなった時に、「そんなの、どぉなのかなぁぁ〜?」って思ったもん。うーん。で切り替わってった後から自分、要は、何て言うの?お伺い立てんでも、自分でこぉ、命令系に入れる訳じゃん、杉本が頭になるってことは。
杉本さん: うん。
Y: そのスクールにしたって。
杉本さん: はい。
Y: でぇ、それをしたのが、まぁ、『合って来た』ね。
杉本さん: うん。
Y: 要はこぉいうのってぇ、ものすごい早くやっても上手くいかんのだって。
杉本さん: そぉですね。
Y: お前さんが全日本で優勝する頃に例えばスクールなんかもしやったとしても、オレは上手くイカンかったと思っとる。で、その頃でもあったじゃん、なんか色んなとこのぉ?
杉本さん: えぇ。
Y: ほんでスノーボードスクールの話、来たけどぉ、「おぃ、ちょっと待て、まだそこじゃアカン。」っていって、オレ結構下見にも行ったもん。だから、まぁ。
杉本さん: えぇ、タイミングですね。
Y: タイミング。そぉいうのを引っ張ってくるっていうのも、その人のその持って生まれたもんだとオレ思うしぃ。
杉本さん: はい。
Y: 後はあれじゃない?競技に、もの凄いガーッて行っとる時からちょっとさぁ、少し。
杉本さん: うん。
Y: 余裕が出てきたんだって。
杉本さん: まぁ、そぉっすねぇ。
Y: あの、前はさぁ、『杉本孝次』っていうのはさぁ、「勝って当たり前」の位置に一時おった時がある。だから、負けると「あぁ〜。。。」みたいな、さぁ。うん。そっから何かさぁ、自分の中で、分からんよ。オレがどぉって。
杉本さん: いや、そぉっすよ。
Y: オレが見てる、感じ?杉本を二十歳から見てて思うのはぁ、そぉやって感じるなぁ〜。
杉本さん: う〜ん。
Y: 理屈でちょっと、説明し辛い。
杉本さん: いや、僕も理屈じゃないですけどぉ、本格的に、ズーッとプロ戦、今でもまぁ勿論出てるんでぇ。
Y: うん。
杉本さん: あれなんすけどぉ、どっちかって言うと。
Y: いーじゃん、出てられる内は出とけば(笑)。
杉本さん: アハハハハ!
Y: 励みになるで。やっぱり。
杉本さん: そぉですねぇ〜(笑)。途中からねぇ、まぁ。
Y: 川井さん(創生期のプロサーファー)と一緒だわ。
杉本さん: 緊張感が無くなるんですよ。昔はガツガツしてたのが、緊張感が無くなってぇ、その緊張感が無いのがぁ、まぁ、ある意味すごい嫌だった時期があってぇ。でそれって、やっぱ集中力とぉ緊張感っていうのはもぉ、背中合わせのとこがあるんでぇ。
Y: うん。
杉本さん: 「集中し切れてないんじゃないのかな?」っていう〜、のがあったんだけどぉ、でもぉ〜、そぉいうタイミングから少しずつぅ、もっともっとこぉ、肩の力を抜いた状態でぇ、えー、まぁ、大会に出れるよぉな感じになってきてぇ、で、そんなにガッツいてやらなくてもぉ、おぉ〜、何か、もっともっと楽しめることだったり。
Y: うんうん。
杉本さん: とかぁ、何か、別の意味でぇ、えー、こぉ、継続できるモチベーションがあるというか、ね。
Y: うん。
杉本さん: やっぱそぉいうのがぁ、あー、多分、スクールに力入れてるのも勿論そぉだしぃ、えー、下を育成するっていう事でもないけど。みんな勝手に育ってくるのをぉ、えー、自分自身もぉ、喜ぶ、っていうか、嬉しいしぃ。で、そん中で一緒に練習したりとか。何か昔はガツガツガツガツ練習してた時代は、確かにあったんだけどぉ。
Y: あったね。よくさ、一緒にスキー場のはしご、したよね。ナイター終わるまで滑ったりとかさぁ。
杉本さん: まぁ、自分の、こぉ〜、時間の流れ方で、練習であったりとか、やれればいいかな、ぐらいの感じで。
Y: うん。
杉本さん: あんまり焦んなくなったね、それは。
Y: うん、見とってそぉ思う。
杉本さん: まぁでも、逆にねぇ、ガツガツ今練習してる子達にとったら、「何ぃ?杉本さん、全然練習してないのにぃ、ちゃっかり決勝残ってぇ〜。」とか、「ファイナル残ってぇ〜!」とかぁ、「何っか納得イカンなぁ〜。」って(笑)。
Y: あのさぁ〜、渦中の中の人っていうのは気が付かなくてぇ。何かがあって、そこからスッっと出ると、初めて分かる。麻雀や将棋と一緒。やっとる最中の人はぁ、意外と分からん。昔オレ、「ちょっと休憩するわぁ〜。」ぐらいで、フッと見とると、「あー。。。こっちとこっちにこれがあるのに、無理だなぁ〜、これじゃぁ。」って。
杉本さん: 麻雀、囲んどると分からんけどぉ、後ろから見とるとねぇ、「あー、それ打ったら裏にハマリそうだなぁ〜。」って。
Y: そぉそぉそぉそぉ!「迷っとる、あぁっ!切っちゃったぁー!」って。アッハハハハ。
杉本さん: まぁ、そぉっすねぇ〜。
Y: だって顔つきがさぁ、オレ久々に会ったけどさぁ〜。あんまり会えせんじゃん、最近。昔はさぁ〜、ホント何十年前はホントに一緒に、時間を共にしとったけどぉ、こぉ、たまに会うから分かる。たまぁ〜に。
杉本さん: 疲れとるでしょ?違うかっ(笑)
M: アハハハハハ。
Y: まぁそぉいうのはいいんだって!サメと一緒で、止まると死んじゃうんだで。
杉本さん: ハハハハ。
Y: 柔らかくなったもんなぁ。
杉本さん: そぉっすか?
Y: すっごい思ったモン、パッと見た時。
杉本さん: あぁ〜。
Y: うん。で、オレ自身も色んな事があって、また違う風に見えるよぉになってきたもんで、余計そぉ感じるよ。前はこぉ、ご存知の通り、「負けとれーん!!」っていうのが強かった人だからぁ〜。何かそぉいのがこぉ、ヒューっと無くなってきたら、ちょっとねぇ、パッと人を見た時に、「この子何かちょっと大変そぉだなぁ〜。」とか。を、感じるよぉになってきたの。
杉本さん: ナルホド。でもまぁ、ねぇ、言われる通り、そぉかもしんないです。僕自身、そんなぁあのぉ〜、あんまり表に常に出て、こぉ〜。。。「舵を切る」みたいな感じの場面はぁ、年々やっぱり減ってきてるんでぇ。下が育ってる分、ゴッチがやっぱり、舵を切ってったりとかぁ、そぉいうのをぉ、後ろから見てて「あぁ〜、その舵の切り方ぁ、果たしてどぉかなぁ?」何ていう〜、風に思う場面もあるけれども、その都度あんまり口出さんよぉにしてたりとかぁ。
Y: うん。
杉本さん: うーん、まぁ、でもそれもぉ、どぉいう舵切りをしたにせよぉ、多分いい経験になってくだろぉしぃ。
Y: うん。
杉本さん: あんまり慌てて口出さん方がエエなぁ、みたいな。
Y: もぉ、プロんなったなぁ。アナタねぇ。本物に。
杉本さん: ハハハハハハ。
Y: すごいそぉ思う!オレ、ホントに。“杉本タコ踊り”みたいな滑り方しとったのにさぁ〜!
杉本さん: いやいやいやいや。
Y: もぉ今スクールとかこぉ、来とるイントラの子ん達は、想像できんと思うよ。「タコだった!」って言ったって。
杉本さん: アハハハハハ。
Y: 火星人のぉ、何だ、あれよ、想像図にしてぇ、それをピュッピュッピュって振るんだって。
M: アハハハハ?
Y: 夜店にぶら下がっとるヤツあるじゃん?なんて、ウソウソ、失礼な事言っちゃかん!
杉本さん: ナハハハハハ!まぁ、誰でも最初はそぉだよね。
M: そぉですよねぇ〜。
Y: アナタの方が上手かったぐらいだよ!
M: ホントぉ〜???
杉本さん: 今日レッスン、どぉだったの?
M: もぉ〜、どぉもこぉも。
杉本さん: どぉもこぉも?
M: でも、スゴイ勉強になりました!何か、基本的な事を。
杉本さん: うん。
M: すごいしっかり。どうしても吉川さんと一緒にやってると、「こぉ、こぉ、こぉ〜!」って言われて。
杉本さん: まぁねぇ〜(笑)。
M: テンパっちゃうから。インストラクターさんは、待ってくれるじゃないですか。
杉本さん: うん。
M: 何か、こぉ、ずっと。だから、こぉ、変にすごい力が入っちゃうんですけどぉ、すごい、「あっ、ナルホド!こぉいう事なんだなぁ〜っ!」っていうのが、何となぁ〜く最後に分かって終わった、感じでした。
杉本さん: ナルホド。そっかそっか。
M: はぁ〜い。
Y: メグはあれだな、教える側もやるから、あれだよね、違う角度からも見れるよな。で今日のイントラの子はなかなかイイと思うよ。
M: あぁ〜。
Y: 見てる目線で分かるよ、オレ横でジーっと見とったもん。
杉本さん: 大学生だからね。
Y: 最後にしゃべっとったの。
M: そぉ〜、大学生ってもぉ〜(笑)。
Y: あの子質がイイわ。
M: 小林先生♪どうもありがとうございましたぁ!
杉本さん: いえいえいえいえ。
Y: 大学生なのぉ〜?オレも教えてほしかったなぁ〜!!
杉本さん: ウハハハハハ!
Y: ウッハハハハ♪
M: あのねぇ、二人乗りのリフトに乗れるよ。
Y: そぉだろぉ〜?マンツーマンで教えてもらったんじゃん、今日!
M: うん。
Y: でっしょぉ〜?よし、入ろ!
杉本さん: ハハハハハ!
Y: 男は嫌いだもん!
杉本さん: シマちゃんか誰かで。
Y: いやだっ!お金もらっても別に教えて欲しくない。
杉本さん: 「じゃぁ〜、吉川さんのフロントサイドは俺の気孔で直します!」とかって。
Y: ウハハハハハ、シマちゃんかぁ。
M: どぉいうキッカケだったんですか?そのぉ、「スノーボードをやろう。」と思ったのは。ベルズに。。。?
杉本さん: そりゃぁもぉ、それは、吉川さんですよぉ〜!ホントにぃ。
Y: えぇ〜、でもオレ、今だから言えるけどぉ、オレが元々サラリーマンしててぇ、ホントにこっちの世界に行こうと思ったキッカケ作ったの、この人だよ、杉本!こいつが悪いんだよ!そぉじゃなかったらオレ、今頃どっかの会社のこぉ、本部長ぐらいになっとったかもしれんのに!グハハハハ、なんちゃって。
M: 稲沢なんですか?
杉本さん: 稲沢。
M: じゃぁ、「ウチの近くでぇ〜。」みたいな感じで?
杉本さん: 全っっ然近くない!
Y: 全然近くない(笑)。
杉本さん: 僕犬山だからぁ〜。
Y: そぉ。
杉本さん: まぁ、最初の出逢ったキッカケなんてのは、話機会はあるんだけどぉ、あのぉ〜、色んな人に聞かれて。あのホントに吉川さんはねぇ〜、なぁ〜んかねぇ、頑固オヤジでやっぱり。「何だこの人ぉ?」って、第一印象が。
M: エェェヘヘヘ?
杉本さん: と思わせるぅ、だけのぉ、こぉ印象付ける何かが、あったんだよね、やっぱり。
M: 濃い感じ?
杉本さん: 濃い!ホントにぃ〜。もぉ、「一度見たら忘れられない!」みたいな。
M: アハハハハ。
杉本さん: やっぱそぉいうのがあってぇ〜、縁があってって言うかね。たまたま、あのぉ〜、ねぇ、「サーフボードを買いたい。」という子ぉに、俺着いてっただけでぇ。
M: あぁ、そぉなんですかぁ〜。
杉本さん: たまたま着いてっただけでぇ、で、「お前サーフィンやるんかぁ?」っつって、「いや、僕やらないっすねぇ〜。」「じゃぁ、いいや、お前は。」っつって。
Y: ウハハハハハハ!
杉本さん: 「お前は関係ねぇからぁ。」みたいな感じで!(笑)
M: エェェェェ〜っ(笑)
杉本さん: 「は、はぁ〜。」って。“なぁぁんだぁ?この人ぉぉ〜???”みたいな。「ハッキリしとるなぁ〜!」みたいな。
M: へぇぇ〜。
杉本さん: で、そこにたまたまぁ、こぉ〜中古の、中古のっていうか、吉川さんだったりとかのスノーボードが立てかけてあって。
Y: 当時はさぁ、そんなにこぉ今みたいにさぁ〜、沢山作られてなかったの。
M: あの、オシリの割れてる時代の?
Y: あれよりもぉちょっと後の時代になるんだけどもぉ。その、人が使った中古ボードもぉ、「イキナリ新品買うんじゃなくって中古ボードから始めてもイイよぉ〜。」っていう風に、ちゃんと何かあったの。
杉本さん: まだホントにねぇ、ブームの手前〜だからぁ、ホントにゲレンデで使っとる人なんていないような時代?
M: へぇぇ〜。
杉本さん: 持ってればぁ、みんなこぉ、「何だありゃ?」みたいな感じでぇ。
M: まだ珍しかったんですねぇ。
杉本さん: でぇ、そこにたまたまあってぇ、「これ何っすか?」っつって、「これ雪の上でやるサーフィンみたいなもんだよ。」みたいな事を言ってぇ〜、「へぇ〜!」って、そこにまぁ僕は、すごい興味を示したんだけどぉ。まぁ、僕はあんまり、ねぇ、サーフィン興味ないもんだからぁ、まぁ、あんまり相手にしてくれんかった。アハハハハハ!
Y: ヒドイ店だねぇぇ〜!やっぱりヒドかったんだな。
M: お店じゃないね。
Y: 店じゃないな。
杉本さん: でもそれがぁ、夏〜の終わりぐらいだったのかなぁ?時期的には。まだ「これから夏で!サーフィンで!」っていうよぉなタイミングではなかった、と思うんだけどぉ。むしろ、アッという間に冬のシーズンがぁ、あー、来る前ぐらいだったのかなぁ?で、やっぱり、気になって。
M: はい。
杉本さん: その頑固オヤジの居るお店にぃ、また行ってしまったんですねぇ〜。
Y: その時何んにも買わなかったんだよ。
M: へぇぇぇ〜!そっかぁ〜。
Y: そぉなのよぉ〜。
M: 引っ張りこまれちゃったんだ。
Y: 引っ張りこんだっていうより、オレ「来い!」なんて一言も言っとらんよ。
杉本さん: アハハハハハ。
Y: 「じゃぁね〜。」ぐらい、多分言ったんだと思う。
M: まただって、再び現れちゃったっていうのは。。。
杉本さん: ねぇ、もぉ〜ホントにねぇ、も一回行ったばっかりに。。。アッハハハハハ!
Y: 20年ぐらい前の話か?
杉本さん: ですねぇ。
M: 「きっかけ」なんて、本当にどんなのか分かんないですねぇぇ〜!
杉本さん: あそこでもぉ一回行かなかったら無かったっすもんねぇ?
Y: まぁ無いだろぉなぁ。だから、まぁ、そぉいう行動に出たっていう、アレだから。
M: で、「教えてください。」みたいな感じだったんですか?
杉本さん: そぉ!「あぁ、イイヨォ〜。」みたいな感じで。「じゃぁ〜、いついつ行くからおいでよ。」ぐらいな。忘れもしない、11月の後半の『スズラン高原』!
Y: そぉ、最初『スズラン高原』、オレもそこ覚えとる、何でか知らんけど。
杉本さん: で、何かもぉ人口の、限られたスペースの中にぃ。
M: 雪が無くて?
Y: 雪もそぉだしぃ、昔は阻害されとったからぁ、スノーボード。そんなん。
杉本さん: 滑れるところなんてねぇ?
Y: そんな「どこ行ってもイィよぉ〜!」なんて無かったもん。
杉本さん: でぇ〜、グッチャグチャに人がいる時にぃ、当然僕はやったことが無かったわけでぇ。スキーとスノーボード、両方持って行ってぇ、えー、この人混みでとてもスノーボードなんて出来んなぁ、ってこぉ〜眺めとったらぁ、その中を!颯爽と!人混みの中をぬって!吉川さんと、ミスミさん!アハハハハハハハー♪
M: へぇぇ〜!その頃はもぉ、滑れたの、全然?
Y: 誰がぁ?
M: 吉川さんとかは。
Y: 『バックヒル』の時代は済んだからねぇ〜(笑)。あの引っ繰り返ってばっかりおる時代はぁ。
M: あぁ〜。
Y: でも今みたいな板の作りじゃないからぁ、何て言うの?後ろ重心?加重だったからぁ、後ろのテールをこぉ横に、いわゆる今のは協定本に無いけど、『カットスイング』っていう名前が付けてあったんだけどぉ、っていう滑り方。
杉本さん: ずらしてね?スピードコントロールして、ボードの向きを換えてぇ。
M: こぉいってこぉいって、って滑る感じ?
Y: そぉそぉそぉ。
杉本さん: だから、綺麗にターンするっていう時代では、まだなかったんでぇ。
M: それを見て、でも。
杉本さん: そぉ!「うわっ!スッゲェこの人!!」って思って。
M: 思っちゃったんですねぇ〜。
杉本さん: 思っちゃったんだよねぇぇ〜!
Y: ガッハハハハハ!あの時代はスノーボード上手かったからね!
M: なるほどねぇぇぇ〜。
Y: そぉなんだわぁ〜。
杉本さん: でぇ、スゴイなぁと思って、“とても今日は無理だな”と思って、そん時はもぉ見てて終わってぇ、ホントに狭い所でしか滑れなかったからぁ。でぇ〜、その後にコッソリぃ、御岳かどっかに行ってぇ、コッソリ、やったんですよ。
M: お一人で?
杉本さん: えーとね、ボードは僕一人でぇ、でぇ〜、誰と他行ったのか、スキーの子と多分行ってぇ。
Y: だってまだ、スキーの方が全盛の時代だからね。
杉本さん: もぉバリバリみんなねぇ、スキーバスツアーがバンバン走ってた頃でぇ。
M: 『私をスキーに連れてって』の頃?
Y: のちょっと後ぐらい。
M: みんな蛍光のつなぎのウェアを着て?
Y: そぉそぉそぉそぉ。
杉本さん: そんな時代にぃ、コッソリィ、御岳のぉ、まだリフト回してない、吹き溜まりみたいな所の中で一人でこぉ登って、直滑降してこぉ、ポテッて転んで、一人でこぉ〜、じゃれとったんだけどぉ。
M: はい。
杉本さん: そしたらスノーボードをしてるオジサンがいてぇ、でぇ〜、「そんな中で滑ってないで、こっちおいでよ。」ってなことを。「ウワッ!何っ優しい〜♪」って思ってぇ、トコトコ着いてってぇ、「こぉやって滑るんだよ。」って。「フロントサイドはぁ、こぉ、お腹を出す!」こぉやって。
Y: フハハハハハ!
杉本さん: 「バックサイドはこぉ、お尻を出す!」まさにぃ、イカ踊り・タコ踊りをぉ、その優しいオジサンに教えてもらってぇ〜!
M: アハハハハ♪
杉本さん: で、その優しいオジサンはぁ、颯爽と滑ってこぉ〜、。。。声を掛けてくれたのも嬉しかったしぃ、何も知らないところでぇ、「お尻を出す!お腹を出す!」っていう、っていうのを教えてもらってぇ、「これしかねぇなぁ!」って思って。
M: へぇぇ〜。
杉本さん: 段々しとる内にこぉ、五木ヒロシみたいになっちゃったの。フハハハハハ。
Y: ね。
M: その「オジサン」っていうのはぁ〜?
杉本さん: いや、もぉねぇ、その後は分からないんだけどぉ。
Y: でもきっとそれが、スクールを開くための、最初の『嬉しい!』って感じた、多分今でもこぉ、杉本が教えた生徒さん達から、「ありがとう〜!」「面白かったぁ♪」って言われるのが、嬉しいんだって。それがエネルギーの原動力なんだって。
杉本さん: それはやっぱりあるねぇ〜。
M: 「お腹出して〜、お尻出して〜。」っていうのが。
Y: そぉいう動きじゃないと滑れなかった、板の時代の話だから。
杉本さん: ハハハハハ。
Y: で、彼が面白いのはぁ、こぉねぇ、何だろぉ、結構元々ぉ、人とワーワーやるのが好きだったと思う。で、あとぉ、あのねぇ、『極端』。こぉ、「上手くなるにはどぉしたらイィすっか?」「そんなんやっぱり雪があるとこにおるのが」って、90年代ぐらいだったと思う。まだ学生だったの、大学三年だったか四年だったか忘れちゃったけど、ぐらいでぇ、んでぇ、「ニュージーランドへ行く!」ってことになってぇ、で、金がないじゃん、元々そんな。したら、当時ぃ、ハイラックスのダブルキャブのぉ、四駆を乗っとったの。
M: はぁ。
Y: で、「売って来ましたぁ〜!」っとかって言ってぇ、60万か70万か知んないけどぉ、それを握り締めてぇ、行った事もないニュージーランドにぃ、ピューって行ってぇ。まだ情報なんかも今みたいに無い時代でぇ、行っちゃったの。
M: へぇぇぇ〜!
Y: で、オレもぉ、「あ、行くんだ。ふぅ〜ん、気を付けてねぇ〜。」ぐらいでぇ。
杉本さん: アハハハハハ。
Y: 「あいつ、バカぢゃねぇのぉぉ?」とかって言っとたんだって!ガハハハハハ!
M: フフフフフ。
Y: で、半年ぐらい行ったんだっけ?
杉本さん: 七ヶ月。
Y: 七ヶ月行ってだんだぁ?
M: えぇ?そんなに??60万で行けるんですか?
杉本さん: いや、全然足りんかったんだけどね。
Y: あれ行ってからぁ、足りんかった分を足してね、行って足らんかったりするかららぁ、こいつ何をしたかって言うとぉ、海に入ってぇ、海老だったっけ?
杉本さん: いや、貝ですね。
Y: 貝とか採ってぇ、人の家とかに持ってくと、パンとかと換えてもらったりぃ。
杉本さん: アハハハハハ。
Y: ヒッチハイクしたりしてぇ、何とかしのいでぇ。そぉいう生活をしとったの。
M: へぇぇぇぇ〜!雪があるところだと、寒いんじゃないですか?
杉本さん: そぉ、南半球だからぁ、反対なのね。だから、スノーボードを始めてぇ、えー、それこそ11月、吉川さんの颯爽と滑る姿を見てぇ、で、初めてスノーボードを持って雪の上に立った日が11月とするならば、ニュージーランドに行くって決めたのがぁ、そのぉ年明けの4月、春。
M: はぁ〜。これから暖かくなるっていう時期に。
杉本さん: うん、シーズンが終わってぇ、「どこで滑れるんだろぉ?」っていう〜、「海外行けば滑れるぞ。」「海外どこがあるんだろぉ?」「どぉやら南半球は四季が反対だからぁ、これから冬に向かってくらしいぞ。」とゆぅ〜、情報を何かから聞いてぇ、「ほぉ〜、ちょっとそれ!」ってニュージーランド調べたら、「スキー場あるじゃん!」って。
M: ハハハハハ♪
Y: フフフフフフ。
杉本さん: で、車を売ってぇ、資金にしてぇ、「行こう!」と。それがぁ、僕にとっての初めての海外旅行でもあるしぃ。
M: えぇぇぇぇ〜っ!?
杉本さん: 初めてのぉ、飛行機乗る自体初めてだったんだから!アハハハハハ!
Y: ガッハハハハハハハ!!
M: えぇぇ〜っ!スゴォ〜イィィ!!
杉本さん: 飛行機も初めてでぇ。
M: 親御さんは、何にも?
杉本さん: ん、ま勝手に決めて勝手にやっちゃう派だったんでぇ。どちらかと言うと。「まぁ〜、ホントにぃ。」みたいな事はモチロン言われたけどぉ。
Y: その後も色々あるんだって、話せば長くなるんだけど(笑)。お母さんからよくウチに電話かかってきてぇ、「スイマセン、孝次はどこへ行ったか知りませんか?」っていって。
杉本さん: カハハハハハー!
Y: これホントに、二回や三回じゃないからね。
M: フフフフフ。
Y: 「いや、まだ連絡が無いということは、元気だってことですよ。」とかってぇ〜、アハハハ。「そぉですよねぇ〜。」「まぁ、何も言わんと。」とかって。
杉本さん: ハハハハハハ!
M: そぉなんだぁ〜。。。情熱的ですね。
Y: そぉなの、そんでぇ、ニュージーに行って帰って来てぇ、で最初の年の時はぁ、それなりにホントに上手くなって来とった!でもぉ、二回目行った時、にぃ、帰ってぇ「また行こっかぁ。」って、当時はオレ山、バカみたいに行っとったからぁ、うーんとあそこ、新穂高。92’に新穂高でワールドカップをやるっていう前の月、一ヶ月ぐらい前に行った時にぃ、一番左の、結構ねぇ、20〜25度ぐらいかなぁ、そこがコブだったの、ボコボコの。
M: フンフン。
Y: そこをぉ、当時彼は『PJ』っていう板をはいとってぇ、んでぇ、あれよ、切ってったのを見た時にぃ、着いてけんかったのよ、一瞬。
M: ほぉぉぉ〜。
Y: それ見た時にぃ、「わっ!どぇらい上手なって帰って来た!」って思ったの、オレ今でも忘れん。
M: ヘェェェ〜。それはでも、独学で?
杉本さん: 独学ぅ〜。。。は独学なんだけどぉ、ニュージーランド行ってぇ、その初めて行った年がぁ、まぁ、ワーキングホリデーっていうビザで入ったんでぇ、お金が足りなくても、結局エアーチケット買ったけど、車も60万かなんかで売れたんだけど、何か準備してる内に手持ちが40万を切るぐらいな状態でぇ、いざ行ってぇ、でぇ〜、向こうで仕事しながら、あぁ〜、インチキ臭い寿司握ったりだとか、色々あるんだけどぉ。
M: あぁ〜、ワーキングホリデーだったんだぁ。
Y: お前が質問して。それに対してオレらぁが答えるから、ウン。そぉいうのがイイわ。こぉ、対談より、その方がいい。
杉本さん: ただ、そんな事をしながら、スノーボードが上手くなりたいなって思って行ったら、スノーボードを目的に来てる日本人がぁ、えー、自分以外にもぉ五人いてぇ。
M: あぁ、いたんですねぇ〜。
杉本さん: でぇ、自分を含めて六人、しか居なかったっていう、逆に言うと。
M: 今で言うと、ですよね。
杉本さん: 今で言うと。で六人ともみんなこぉ〜、スノーボード上手くなるためにぃ、こぉ〜、毎日滑り込んでてぇ。えー、当然、僕は始めたばっかだったからぁ。
M: はい。
杉本さん: そん中では、一番出来の悪い子でぇ。で、みんな上手くなる目的がハッキリしながら来てる中でぇ、僕は“何となく滑りたい”って気持ちだけでニュージーランド行ってたからぁ、だから、もぉ〜その子達に「着いて行くのが精一杯!」というか、「少しでも何か盗んでやろぉ。」みたいな。ってぇ、こぉ〜、滑りを見て、観察してぇ、えー、真似事してぇ、失敗して転んでぇ、みたいな。そんなのの連続でぇ、そんなシーズンだったかな、一年目は。
M: はい。
杉本さん: もぉ何も分からない、言葉も分からないからぁ、飛行機乗ったのだって初めてなんだから。
Y: フフフフフフフ。
杉本さん: おまけに一人旅だしぃ、でぇ、常に、先々で出逢った人が、友達。をぉ、自分から作ってかないとぉ、ジッとしてても何も始まらないんでぇ。とにかく自分から友達を作ってってぇ、広げてぇ、向こうで、不自由ながらもぉ、まぁ、自分のこぉ、快適さを求めて、というか、ね。助けてもらいながら、そんなのがあってぇ、日本に帰って来てぇ、でー、まぁ、また今度、ちょっとスノーボードが上達してる中で、吉川さんと一緒に山に行く機会がいよいよ増えてきたんですよ。
M: はい。
杉本さん: そぉするとねぇ、ミスミさんやミサワのテッちゃんやぁ、古株のシバ君やなんだぁ、古いメンバーがこぉ一緒に滑るチャンスが出来てぇ、『スノーボードを通じた仲間』がこぉ広がってきて。
Y: うんうん。
杉本さん: でー、今まで自分の出逢って来たこぉ〜、コミュニケーションのチャンネルの違う輪がね、こぉ〜出来始めて、それがまたこぉ〜、面白くてね。まぁそのキッカケは、やっぱりニュージーランドに行ったっていうのが、言葉も分からない、一人ぼっちっていうところからぁ、自分で作んなきゃいけないっていうーのがあった中で、その六人も東京から来てたりとか、大阪から来てたりとか、バラバラでぇ。
M: はい。
杉本さん: 全国に、こぉ〜、スノーボードを通じた仲間が出来てぇ。でぇ〜、帰って来たら帰って来たで、地元で吉川さんを中心とする、こぉ『ベルズ』っていう輪があって、何かスゴイ、あのぉ、ドンドンはまっていったキッカケは、そこにあるのかなぁって。
Y: だってぇ、あんな時代に「それをやったら未来が開ける!」なんて、何も無いよ。要は「儲かる」とかぁ、うーん、例えば「何かになるよぉ」とかって、何んにも無い時だよ。
M: そぉだよねぇ〜。
杉本さん: 当然オリンピック種目でもなければぁ、スポーツとしてぇ、むしろスキー場滑れないところ一杯あってぇ、阻害されてるよぉなぁ。
Y: 嫌われとったもん。
杉本さん: アハハハハ。スポーツにぃ、手放しにねぇ、こぉ〜車売って飛び込んでって、一人ぼっちで貝採ってぇ。
Y: そりゃぁお母さん、心配すると思うよ(笑)。
杉本さん: フハハハハ!
Y: オレは思うよ、やっぱり。

51