数々のアマタイトルを取り、Keep Surfingを続ける、伊良湖のレジェンド、内藤直樹氏にインタビューしてまいりました!(ハッキリ言って、話、深いです!)全2回に分けてお届けいたします☆
吉川(以下Y):ご無沙汰しております。宜しくお願いします。まず、質問なんですけど、ずーっとこぉ海に、毎週みえてるじゃないですか?
内藤さん:えぇ。
Y:ようは、何十年時代を経てて、まぁ色んな人が出たり入ったりしてるじゃないですか。
内藤さん:うん。
Y:今現在、内藤さんが、こぉ思われる、今のサーファーに対しての、「こぉだといいのに」とか、「ここがもぉちょっとこぉだと」っていうのとか、何かありませんか?
内藤さん:うーん。。。難しいね。
Y:人それぞれなんですけどぉ、サーフィンっていうのは。結局、相手は波だし、自分自身なんですけどぉ。
内藤さん:まぁただ言えるのは、あのー、自分で楽しむだけじゃないんだよー、みんな見てるんだよって。上手くなればなるだけね、少なくとも、いい波乗ったら見られるんだよーって。だから、もっとこぉ、意識して、魅せるような、そぉいうサーフィンをしたら、もっと上手くなるんじゃないかなぁと。
Y:えぇ、なるほど。
内藤さん:こぉ、「観せてやるんだー」なんか「沸かしたるんだー」それでエンジョイするような、自分で楽しむだけじゃなくて、人も楽しんでもらえるような。
Y:まぁ、役者みたいなもんですね。
内藤さん:役者みたいな。そのために何かを意識するみたいな。意識が大事だと思う。
Y:ええ、そぉだと思います。
内藤さん:ただこぉ〜、ビデオ観てね、こぉライディング観て、自分もなった気になっちゃうじゃん。
Y:はい。
内藤さん:で自分で楽しむんじゃなくって、そぉじゃないんだよー、あのぉ、それを観てるギャラリーがいるんだよーって。
Y:ガツガツする人に対しては、どぉですか?
内藤さん:うーん、まぁ、その人の練習方法があるじゃない。
Y:あのぉ〜、乗りました、戻って来ました、またすぐ乗ろうとする人とか。
内藤さん:うん。
Y:人が少ない時はいいんですけど、要はその、何て言うかな。ある程度、みんな乗りたくて来てる訳じゃないですか、海に。
内藤さん:だから、乗れりゃいいとかね、距離乗れりゃいいとか、沢山乗れりゃいいとか、そう思う人は、「ちょっとゴメンなさぁ〜い」って言いたくなる時、あるけどね。
Y:そぉですよね。
内藤さん:でも、みんなそぉやって、今、注意する人がいないじゃない。「あ、みんな乗らないから乗るんだ」乗れる人がそんなインサイドにおってね、ガツガツして乗っとったら、どぉすんのぉ言って。
Y:はい。
内藤さん:だから、そぉいう、自分だけが楽しむんじゃぁ、それだけで終わっちゃうかなと。
Y:はい。
内藤さん:そぉじゃないよー、もっと、こぉ、「観せたるんだー」「奥からいったるんだー」みたいな気持ちがないとね。だからみんなちょっと、話聞くと、「あ、上手くなりたいんだー」で、海入ってくるでしょ。「何やるんだ?」「上手くなりたい」「あー、ダメだなぁ〜」と思う時あるしね。
Y:はい。
内藤さん:「この波で、何やるんだぁ?」って、「いや、カットバックするんすよー」「あのぉ、テイクオフの練習をするだけでもぉ」そぉやって、目的を持った人は、またいいかな〜と。
Y:その通りですね。
内藤さん:だから僕等あの、目的を持ってやりたいな、と。だから、この波だったらこぉいう事をやろう、で、まぁ、たまに、嫁さんにも言われるけどぉ、ビーチ着いた、オンショアで波が小さい時に、「あぁ、良くないなぁ〜」って言った時に、よく怒られるのが、「お父さん、あんた、初心者が1Mや2M滑っとるのに、お父さん2M、3M滑ってあげなさいよ!」
Y:うーん。
内藤さん:そぉやって言われるし。で昔ってねぇ、情報が無いから。あのぉ、天気図見て。
Y:はい。
内藤さん:今日はこの辺だろぉ、この辺だろぉって、予測して行くでしょぉ。「最初見たとこ、まず入りなさい」って。
Y:うん。
内藤さん:あっち行ったりこっち行ったり、チェックしてから入るとかじゃなくて。情報が無い頃じゃんね?
Y:はい、我々の頃は?
内藤さん:天気図だけだもん。でまずはこぉ、狙い目で行くじゃんね。で、「良くないなー。次行こうか」もぉ「ダメ」って言われるもん。自分の持ってきたポテンシャル。
Y:なるほど!はい。
内藤さん:「ここが一番だろぉ〜」と思って。
Y:はい、行きますね!
内藤さん:行くでしょ?ほいで、あー、良くないー、でも、入ってる者もおるじゃんね。
Y:はい。
内藤さん:入っている人を見て、ダメって行っちゃイカンって。
Y:うーん。
内藤さん:で、「今日、良くなかったー」って家帰るとぉ、怒られる。
Y:奥さんは、サーフィンされるんですか?
内藤さん:しないしない。しないんだけどぉ、「良くない」って言われるとぉ。やっぱ分かるんだよね、顔で。
Y:ウハハハハハハ!
内藤さん:やっぱり、みんなそぉだと思うけど、いい波乗ってね、あのぉ、帰ってけばぁ、ニコニコしとると思うんやけどぉ。
Y:はい、はい。
内藤さん:いい波じゃなくてぇ、ねぇ?海入らず帰った時なんか、ブスーッっとしとる。だと、それが一週間続くって。やっぱ、嫁さんはそれが分かっとるもんね、家族はね。だからぁ、あの、「良かった、良かった」って帰ってく。
Y:はい。
内藤さん:だからー、全部良かったじゃなくて、一日一本、「今日はいい波乗れた♪」とか「いいライディングができた」とか、「なんか、こぉいう風にしたら、違うことが見えた!」とか。新しいことでも、何でもいいで、いい事を、海で、学んできなさい!って言われた。
Y:はい、勉強になります!
内藤さん:「学んで来なさい」って言われたもんでさぁ。
Y:コーチですね、奥さん。
内藤さん:ある意味ね。意外とコーチングしとるかもしれん。
Y:そぉですね、してますね。
内藤さん:だからねぇ、一日行かせると、まぁこれが地元の人だったらパッて行って、海入って、パッと帰れるかもしれないけど、一度外に出したら、一日帰らないだもんで、子供とか、大変だと思うもんね。だから、意外とコーチングしてくれた。コントロールしてくれた。あぁ、良かったなぁ〜と。感謝感謝しないといけない。
Y:そぉですね。
内藤さん:迷惑を掛けるけど、感謝感謝。まぁ〜、感謝感謝でー、感謝感謝。海にも感謝、地元にも感謝。ありがたや〜、ありがたや〜でね。これは常に思わにゃいかんと思う。
Y:長く続けるコツは、何だと思います?
内藤さん:うーん。
Y:僕は、店なんかやってるじゃないですか。
内藤さん:うん。
Y:だから、色んな人を見るんですよ、やっぱり。で、乗れなくてやらなくて、っていう人はまだ分かるんですよ。最初の三カ月でやめちゃったっていう人は。
内藤さん:やっぱり“欲”が出ることでしょ。
Y:結構、乗れるよぉになるんだけど、続かない人。
内藤さん:だから、欲が出ること。ね?欲が出るっていうことは、やっぱり、上手くなること。上手くなったら、今度は、人にも教えれる。教えることによって、また、変わった意味で、自分をコントロールしていく。
Y:えぇ。
内藤さん:でしょぉ。やっぱり、教わった事とか、ね、自分で学んだ知識を、教えることによって、また自分がそれを、正してかなかんがね。
Y:はい。
内藤さん:それでまた、欲が出てくるんだよね。だから、いい事を、「あ、内藤さんは、こんな事言っとったから」下にね、「こぉいう事、やりなさいよー」「こぉいう事、守りなさいよー」「こぉやったら、上手くなるよー」とか。人に教えることによって、あの、その人も守らなきゃいかんわけ。
Y:はい、いい意味での欲ですね。向上心。
内藤さん:そぉいう面でも、どんどん欲が出てくるわけ。
Y:なるほど。
内藤さん:だから、あのぉ〜、先輩達は、あーでもない、こーでもないって言うかもしんないけどぉ、あのぉ、先輩達はいっぱい色んな事を、ね、学んで来て、あの、いいか悪いか分からんけど、自分にいっぱいそぉ言い聞かせてくれるとか。よぉ、そぉいう事を、教わったよね。
Y:はい、教わりました。いや、いいも悪いも教わりました。
内藤さん:悪いことも教わりました。自然からも、いいも悪いも教わりました。でも、それで自分をずーっと正していけるから。だからもぉ、世間にもまれてとかさぁ、勉強したとか、そぉじゃなくて。
Y:そぉですね。
内藤さん:教わりましたよね、自然には。それが一番、良かったかな。
Y:内藤さんはあれですか、大きい病気はまだ、されたことは無いですか。
内藤さん:あぁ、無い。
Y:じゃぁもぉ、ホントにさっきからの、ありがたいですね。僕も無いんですけどぉ。切ったとか何かはありますけどぉ。
内藤さん:やっぱそれは、ある程度〜。
Y:入院して、腹開くとか。
内藤さん:あぁ、そぉいうのは無い。
Y:はい。
内藤さん:でもあのぉ、そぉいう人程、ちょっと怪我すんだけど、弱いな。まぁ、人間、みんな最初は弱いと思うんだわ。五体満足で身体もらった人ほど、健康な人ほど、弱い。精神的なもろさがあるなぁ〜。
Y:はい。
内藤さん:だから、住んどっても、周りの人に病気したりする人に、こぉ、勇気付けられる。「ありがたや〜」ってことだよな。そぉいう時にねぇ、親に孝行、ありがたや〜って思うもんな。
Y:はい。
内藤さん:「あん時、孝行しときゃ良かったなぁ〜」って、こんな五体満足なねぇ、ずーっと健康な身体をもらってさぁ。でも、結構、親からは反対されるは、海に行くのは、ねぇ。親孝行したことないし。昔はやっぱり、俺の親もあれだけど、飲んだくれの親がおったり〜、ねぇ。
Y:いました。昔はどこにでも?
内藤さん:この野郎、殺してやろぉかなぁと思う親もおったし。でも、今の自分があるのは、親のおかげだから、感謝しないとね。
Y:はい。
内藤さん:でも、感謝したくても、両親いないもんで、「あぁ、寂しいなぁ」と思うし。だからまぁ今、若い奴には、親がおるんだったら、顔出したれよーって、電話で、声だけでも。
Y:声だけでも、ね。はい。
内藤さん:言ったるけどね。まぁ、そぉやって、みんな教わって来たと思う。
Y:そぉですね。20代の頃は、ろくでも無かったからなぁ〜。
内藤さん:ろくでもなかったよ(笑)
Y:今でも、ろくでもないですけどね。あの頃は、もっとろくでもなかったですからね。クハハハハ(笑)
内藤さん:親見りゃぁ、「バッカ野郎、殺したいなぁ」ぐらいな親ばっかだったけどね。まぁ、そぉいうばっかじゃなかっただろうけど、昔は特に、そぉいうのが多かったよね。
Y:いや、向こうも思っとったかもしれん(笑)親も、「次から次に、悪いことばっかやってきて!」って。
内藤さん:まぁでもね、両親がおって、どっちかがバーってこぉ、しょっちゅう殴られて、茶碗は飛んでくるわ、斧は飛んでくるわ、お前ら何やっとるんだーって、こぉ親父から、斧が飛んできたりねぇ。茶碗が飛んできてバーンって怪我するとかさぁ。昔はあのぉ、職人の、大工さんだもんで、うるさかったんだよなぁ。
Y:えぇ。
内藤さん:でも、一言も言わず、死ぬ間際に、まぁお袋に言った言葉が、「憎い子供はおらん」と。
Y:うーん。。。しみますね。
内藤さん:「あぁ〜」って、俺、お袋から聞いたもんねぇ、そぉいう話。聞いた時に。
Y:いや、そぉだと思います。
内藤さん:まぁ、そこだと思います。どっちかが甘やかして、どっちかが厳しくしつけしなかん。お互いがやっぱり。
Y:そぉですね。“飴と鞭”なですよねぇ。
内藤さん:そぉそぉそぉ。そぉやって教わったけどね。だからホントはねぇ、生きとる時は、「殺したいなぁー!」って思って、向こうも「ナオキに殺される」まぁ俺、ナオキだからね。「殺されるー、息子に殺される」と思って、おったらしいよ。
Y:カハハハハ!
内藤さん:まぁ、そぉやって教わったかな。だから、今の自分があるかな〜っていう。だから感謝してる。だからまぁ、最近はねぇ、色んな事に感謝する気持ち。まぁ、歳とったのかな。
Y:歳ですね。俺も思うもんなぁ、そぉいう事。
内藤さん:でもぉ、それはねぇ、これはねぇ、みんなに言っても、なかなか分からんのだよね、若い子に。
Y:でも、僕等も多分、その頃分からんかったっすよ。
内藤さん:分からんかったよね。
Y:「何か言っとるな〜」ぐらいで。
内藤さん:でも、いいかな。ちょっでも、分かれば。ね、ゴミの事でも、ちょっとでもそぉいう事がさぁ。まぁ、“継続は力なり”で。まぁ、自分達が落としたゴミじゃないかもしれないけど、どこでも人間住んでれば、ゴミは出るもんで。
Y:はい。
内藤さん:だから、これはずーっと、続けるぞーって。だから、チームでもなんでもないじゃない、新日なんか。あのぉ、ロコは、ねぇ。あのぉ、ロコとロングビーチは、チームでやってるけどさぁ。新日はやっぱり、チームじゃないから、だから一言、毎月第一日曜はやるからってことで、みんな集まってくれる。それでいいんだよ、別に。そのかわり、「継続は力なり」自分でそぉやって、常々、自分で思ってくれと。勇気付けてくれと、自分を。
Y:はい。
内藤さん:だからそれは、続けたいなと思ってる。なんか、そぉいう、こぉ、みんなにも、もっと、自分自身をコントロールするためにも、自分を輝かすためにね。
Y:はい。
内藤さん:あのぉ〜、綺麗に着飾ったからね、立派な男になるんじゃないんだよーって。“己を磨け”っていう。そぉしたいなーっていう。。。まぁ、どの世界でもそぉだけどね。ファッションでもそぉだけど、いくら着飾ったってさぁ、己を磨かんかったら、立派に見えないもんねぇ。
Y:はい。“仏造って魂入れず”ですね。
内藤さん:そぉいうよぉなことを、教えていきたいな。
Y:いや、多分、内藤さんは、無意識に、結構色んなところで教えてらっしゃいますよ、多分。
内藤さん:たぶんね。
Y:はい、だって、話が全然違うところから、たまに聞きますもん。
内藤さん:ホントォ?
Y:はい。その、全然僕、関係ないですよ。関係ないんですけど、間接的に、そぉいう事を聞いて、「あぁ、なるほどなぁ〜」と。
内藤さん:そんな、口にして、しゃべる訳じゃないんだけどね。あのぉ、「やぁ〜」「やぁ〜」って、挨拶から始まって、で後、マナーを守れば。
Y:長い板に乗ろうと思ったことは、無いんですか?
内藤さん:ん?
Y:突然ですけど。
内藤さん:長い板?あぁ〜、最近、ちょっとやっぱりねぇ、あのー、ポテーッとしたぁ、板に乗ってるけどね。あぁ、これはこれで、いいのかなぁ〜と。あのぉ、やっぱり、若い頃の鉛筆ボード。あれね、とがった、薄い板とかさぁ。であれ、コンテストもあるけどぉ。
Y:そぉですね。
内藤さん:ちょっとした、長い板。まぁ、長くはないけど。6'2"だけでも、俺には長いもんでぇ。
Y:はい。
内藤さん:で、ちょっと遊んでみたりするだけどね。あ、ちょっとリラックスして乗れるかなぁ〜って。で、押さえるタイミングが、あ、ここなんだよねぇ〜っていう。で、板っていうのは、長きゃ長くなる程、ステップバックしないと、あの、フィンの上に乗らないと、動かないのが分かるもんで。
Y:はい。
内藤さん:ステップバックしながら、あぁ、ここなんだー、ここで蹴るんだぁ〜って。普通のあの、今のマシンの板みたいなのは、分かり辛いんだよね。パッと乗っちゃったら、性能を発揮しちゃうから。でも、違う、ちゃんとあるんだよね。コントロールするポジションが。まぁ、マシンによって違うんだけど。そこは、色々乗ってみないと、難しい。
Y:はい。
内藤さん:だから、それはそれで、味わってるけど。だけどやっぱり、自分がやりたいサーフィンっていうのが、どこかであって。
Y:そぉですね。
内藤さん:みんな、あぁ、沢山波に乗れなかったから、沢山乗りたい、早く乗りたい、ね。と思えば、そぉいう風になってくかもしれないし。
Y:はい。
内藤さん:いや、僕はもぉ、ボトムターンがしたいですよーっていえば、そぉいうの、足に伝わってくる感触で、ボトムターンがしたいと思えば、短い板の、レールがこんなね、テーパーレールのになってくるし。やっぱり、求めるのは、それじゃないかな。それでやっぱり、認めてもらおうと思ったら、みんなと同じ土俵でないと。
Y:はい。
内藤さん:あのぉ〜、歳とってもぉ、やっぱり輝かなきゃいかんからさ。その、輝き方が違ってもいいんだよ、ね。
Y:あぁ、上手いこと言うなぁ〜。
内藤さん:うん、輝き方が違っててもいいんだけど、「あのオジサン、スゴイんだぁ〜」って。
Y:はい。
内藤さん:それはまだ、あのぉ、実力がねぇもんでな。いくつになっても。
Y:いや、内藤さんはあれじゃないですか。ここまで僕もしゃべって、あれですけど、哲学を持ってみえますね。
内藤さん:だから、“感動"をもらったから。
Y:自分なりの哲学があって、自分なりの考え方がある。
内藤さん:素晴らしいものをもらったというのはねぇ、いまだに越えられないんだよね。そぉいう人が、落ちぶれてさぁ、もぉ海入らずこぉ、ビーチでボケーッとしとる人もいるんだよね。でも、その人、越えれんもんね。
Y:ははははは。
内藤さん:すぐ、「はい、はい」ってなっちゃうもん。「上手い!」と思った人は、そぉいう人が多い。落ちぶれてるから、「あぁ、俺の方が上手いがやー」って、そぉいう感じで。でも、感動をもらった人には、と思った時に、俺も感動を与えたいなーって。
Y:“上手い”のと“感動”とは、ちょっと違いますもんねー!
内藤さん:違うもんね。
Y:違うもんねー!そっかぁ〜。
内藤さん:それを、まぁ、言葉でも、哲学っていうのかもしれないけど。
Y:うーん。
内藤さん:まぁ、やっぱ、しびれるもんがあるもんね。感動もらうとね。本当に、たわいもないことだよ。あのぉ、昔はさぁ、アメ車乗って、ダッチのオープンカーにさぁ、こぉ、カッコ良く来る人いるじゃない?
Y:えぇ。
内藤さん:ロングヘアーでね、「カッコイィー!」と思った人が、○○○でダメだもんね。
Y:カハハハハハ!
内藤さん:いまだに頭が上がらんもん。
Y:そぉですかぁ。
内藤さん:「何やっとるんだー」って言われて、言われるだけで。「あー、すげー」と思うもんね。そぉいう気持ちがやっぱり、俺もみんなにこぉね、「スゲー」と思ってくれる子が出てきたらなぁって。
M:いやぁ、今日、そう思いました! 私がこんな言葉を使ってしまって失礼だと思うのですが、すごい“純粋”な方でいらっしゃるなぁ、と。
内藤さん:と思いますよ、みんな。サーファーって、純粋なんだよね。あと、捉え方だけ。みんなねぇ、純粋なんだけど、昔は、ヤンチャが多かった。
Y:ハハハハハ!言えてる。
内藤さん:でもみんな、人間ってねぇ、あの、自然に戻ると、たわいもないもんで。でも、あのぉ、やってて良かったなぁ〜と思って。
Y:ジャッジ委員をやってみえるじゃないですか?
内藤さん:もぉ今、卒業しました。
Y:あ、もぉ降りられたんですか。よくジャッジをやってみえたので。あれは、あれですか。あのぉ、分岐点は、今までいわゆる、選手側で出てて、で、ある程度のところまで、まぁタイトル取られたり、全日本優勝とか、年齢も当然そぉなんでしょうけど、ところで、じゃぁ今度は、いわゆる見る側でやろう、っていう。
内藤さん:いや、見る側じゃなくて、育てる側。
Y:育ててやろうっていう。
内藤さん:育てる側に、まぁ常に、やっぱり、今でも育てる側。選手の時もそぉだし、ジャッジやってる時もそぉだし、ジャッジから今退いても、やっぱり、また選手で。だから今年もまた、全日本にチャレンジしようかなって思ってる。
Y:あ!そぉですか!
内藤さん:常にやっぱり、俺が育てる側じゃないと。
Y:先生だったら、いい先生だったんじゃないですか。
内藤さん:いやぁ〜。。。そぉいうー。
Y:なんとなく、そんな気がする。どこかの学校の先生。
内藤さん:うーん、でもね、これを維持していくのって、難しいよな?
Y:難しいですよ〜!そりゃぁ〜。
内藤さん:人が人を教えるのは、大変なことで。
Y:いや、一番難しい!はい。
内藤さん:あのぉ〜、だまっとっても教えてくれるのは、まぁ、そぉいうものを、味わったものだけだし。だよね?
Y:はい。
内藤さん:言葉じゃないんだよね。
M:内藤さんや、吉川さんの時代は、その、「教えてやろう」っていう風に意識をしてない人達が、いらっしゃった訳じゃないですか。
内藤さん:うん。
M:そこからでも、その「学びたい!」とか、「こぉなりたい!」とか思う訳じゃないですか。見て覚える、というか。
内藤さん:うん。
M:今の世代の若い子に、それを感じますか?自分達と、同じようなものを。
内藤さん:昔は、「学ぼう」とか、誰も教えてくれる人はいないし。
Y:「盗め」だもん。
内藤さん:“盗め”で、自分がぁ、俺も盗めじゃなくて、一人だからぁ、雑誌見て、「わぁ〜、この人、カッコイイ!」で、この後、ボトムターンした後、どこへ行くんだろぉ、視線がどこなんだろぉ、手はどぉなんだろぉ、ね。で、こぉいう人は、日常生活はどぉしとんだろぉ、何食べてんだろぉ、って、思ったりするじゃない。だからそぉいうことを、追求するとかね。だから、教えてくれる人は、誰もいなかった。バカだの、ターケだの言うぐらい。
Y:ウヒヒヒヒヒ。
内藤さん:「こんな海に入りやがって、ターケー」とかね。「こんなん、クシャクシャだがやー、あっち行くぞー」ですんじゃうもんね。そいで、おいてきぼりだよね。
Y:はい。
内藤さん:みんないい波求めても、「いやぁ、僕はいいっすー、これで〜」「今日は、この人になりたかったから、これやりたいから」って。あのぉ、テイクオフしてすぐカットバックの練習〜、とか。それで来たもんね。
M:そぉいう、同じような感覚を持っている、若い世代って、今、いると思いますか?
内藤さん:やっぱり、あのぉ〜、グループ化しちゃってるもんで、なかなか、一人でこぉ。
M:あぁ〜、ハングリーというか。
内藤さん:ハングリー化はちょっと、なかなか難しいね。
M:それは、時代なんでしょうか?
内藤さん:いやぁ〜、周りの人が、もっと気ぃ遣ったればいいかなぁ〜、とかはあるけどね。オジサン達が、ちょっと、もっとこぉ、昔ってのは、乗らしてくれたよねぇ?
Y:うん、「次来たら、行け」って。
内藤さん:「行け、行けー」って。で、あのぉ、行かなぁ、次は譲ってくれないっていうのは、あったけどぉ。とりあえず、全然知らん人でも。昔はあのぉ、今みたいなねぇ、水をかぶって、お湯をかぶってとか、そぉいうのが無いから、海から上がったら、みんなで集まって、焚火してさぁ、全然知らん人も、みんな集まるんだよねぇ。
Y:はい。
内藤さん:そぉすると、「ちょっとおめぇ、流木の一つぐらい、持って来いや」っていって、焚火をしとっただけど。そぉやってみんなが集まって、色々会話をしてると、フレンドリーになるよね。
Y:はい。
内藤さん:俺んた若いもんは、すぐ焚火を持ってきて、波、一本でも乗らせてもらいたいもんで、「スイマセーン、持って来ましたー!」ぐらいさぁ。そぉすると、今度、「行けー」って。そぉいうのはあったけど、そぉいうコミュニケーションが、今は無いよねぇ。
Y:少なくなりました。
内藤さん:だけど、今は、若い子達も、みんな、コミュニケーション、挨拶。
Y:はい、大事ですね。
内藤さん:だから、グッドマナー、グッドコミュニケーション、が、グッドサーファーっていう。
M:色々と、聞いてきたりする、若い子とかはいますか?
内藤さん:いっぱいいると思うよ。
M:あの、内藤さんに、直接、「俺〜、こぉしたいんすけど」とか、「これが出来ないんですけどぉ」とか。
内藤さん:そぉんなのお前、10年早い!
M:10年早い!?
内藤さん:ねぇ?だから、「やりたい」と思う前に、「何をしたいか」
M:はい。
内藤さん:じゃぁ、どぉいう練習をしてるか?だから、「お前ちょっと、今そこで、そのスタイルとれ」って。
M:はい。
内藤さん:海入る前に、スタイルとれって。で、「その後はー?」で、それで見るだけ。「おー、オッケーです」「じゃぁ君、だから、やってることはそれじゃないんだよ」って。そのぉ、「ドライブとか、そぉいうことは、もっと違うんだよ」という風にね。
M:はい。
内藤さん:あのぉ〜、同じように見られるからね、今のー、雑誌とか、ビデオとか、オフザリップとか。「えー!?」と思う事は一杯ある、なかなか難しいね。だけどその、若い子は、なかなか聞いて来ん!
M:もったいない。。。

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