上野毛脳神経外科クリニックをオープンしました  椎間板ヘルニア
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2012年10月1日世田谷区上野毛に上野毛脳神経外科クリニックをオープンしました。http://kaminoge-c.com/

ドイツで学んだ椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症の顕微鏡手術

頚椎や腰椎の疾患は欧米では神経疾患として脳神経外科医により多く取り扱われており、彼らの手術は顕微鏡手術が標準になってます。しかしながら日本ではまだ本当の椎間板ヘルニアの顕微鏡手術は充分に普及しておりません。私は椎間板ヘルニアの顕微鏡による脊椎脊髄手術を学ぶために、椎間板ヘルニア顕微鏡手術発祥の地ドイツで手術・診療の勉強をしてきました。日本で顕微鏡による椎間板ヘルニア手術を普及させ、又患者さんに役立てれば嬉しいです。顕微鏡手術は安全な手術を行うには必要不可欠です。

私はドイツ・Giessen大学神経外科勤務中に頚椎腰椎の椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などを多く診療・手術してました。自分で診察し自らの執刀した患者さんは120例、手術助手も含めると約500例の手術を経験しました。それらの手術は多くが顕微鏡手術でした。腰椎椎間板ヘルニアでも色々なタイプがあり、非常に難易度の高いものもあります。例えば外側型や再発例は簡単ではありません。手術時間も通常の倍要し、術者の技術と経験が必要です。また顕微鏡手術には顕微鏡手術特有の道具とテクニックが必要です。またドイツから手術台など持ち帰り、日本の手術に使用してます。
私が術者として行った手術は全例手術指導医(ドイツでober Arztと呼ばれる指導医で、彼らは手術ばかりしている職人です)から手ほどきを受けており、自己流で行ったものは一例もありません。指導医はそれぞれ微妙な考え方や手術方法の違いがあります。6名もの指導医から色々な考えやテクニックを吸収できたことは私にとって最大のメリットになりました。これは1人の指導医からだけの指導では得られません。

私のドイツ・ギーセン大学での腰椎椎間板ヘルニア手術件数と成績
症例数:88例 (外側型ヘルニア 8例, 全く同じ部位の再発例 6例を含む)
年齢:23-75才で30代(23例)40代(23例)が最多
再発率:1.1% (一般的な再発率は約5%)
合併症:硬膜損傷1例(術中顕微鏡下で硬膜縫合し髄液漏には至らなかった)、その他合併症は無い

2006年度に私が施行した脊髄手術は21例でした
腰椎椎間板ヘルニアは8例、頚椎症手術は11例。椎間板ヘルニアの手術を行った患者さんは、殆どこのブログを見て来て頂いた方ばかりでした。
プロフィール
小林 信介 (こばやし のぶすけ)
1969年東京生まれ
1994年昭和大学医学部卒業、同年医師免許取得
1998年医学博士取得
2000年日本脳神経外科学会専門医取得
2002-2004年ドイツ・ギーセン大学脳神経外科勤務
2005年昭和大学脳神経外科専任講師兼医局長
2006年日本脊髄外科学会認定医取得(日本脊髄外科学会は脳神経外科医が中心の学会)
2007年10月昭和大学横浜市北部病院脳神経外科専任講師
2009年2月昭和大学脳神経外科専任講師
2010年4月昭和大学脳神経外科准教授
2011年9月千葉徳洲会病院脳神経外科部長
2012年10月上野毛脳神経外科クリニック開院

連絡先2012年10月より世田谷区上野毛駅近くの環八沿いに上野毛脳神経外科(03-5758-1150)クリニックをオープンしました。

どこで手術を受けるか考えている方、或いは手術適応や治療法などで意見が欲しい方は、是非一度診察に来て下さい。お待ちしております。
クリニックでは手術できないため、手術を私が執刀する場合は千葉県内の提携病院になります。

私の得意分野
* 病名:頚椎・腰椎椎間板ヘルニア手術, 頚椎・腰椎脊柱管狭窄症, 脊髄腫瘍
* 手術術式:頚椎前方除圧固定術, 頚椎後方拡大術, 腰椎椎間板ヘルニア髄核摘出術, 腰部脊柱管狭窄症後方除圧術, 脊髄腫瘍摘出術

腰椎椎間板ヘルニア手術
全身麻酔で行います。顕微鏡の利点は、術者も助手も拡大した神経やヘルニアそのものを立体的に見ることが可能な事です。ですが顕微鏡もそれに慣れた術者が使わないと、充分有効に使えません。顕微鏡は脳神経外科医にとって片腕のような道具です。立体的に見ると深さがわかり、これにより神経を丁寧に扱い、硬膜損傷(神経を包む膜の事)や神経損傷を避ける事が出来ます。硬膜損傷は厄介なのでなるべく避けたい合併症です。骨を削るときは顕微鏡手術用の特殊な軽量のドリルを用います。ドイツから持ち帰った手術台は余分な骨削除や術中出血を減らす効果があると考えております。特に難しいと言われている同じ場所の再発ヘルニアの再手術は顕微鏡手術が最も安全で効果を発揮するでしょう。麻酔の時間も合わせると通常は3-4時間。難易度により手術時間は左右されます。
術後の傷は痩せ型の方で2.5cm,太ってる方は4cm位、入院期間は通常は7日前後。

術後の注意点
・約1か月の椅子の座位の制限をしてください。術後不安定性や再発率を下げるために行っております。
・通常術後コルセットを使用しません。


腰椎椎間板ヘルニアの場合、痛みだけの場合は手術なしで一度は症状が治ることが多いですが、痛みが強く痛み止めなどが功を奏しない場合は手術も一つの選択肢になります。意外と痛みに気がとられて運動麻痺や排尿排便障害(小便や大便が急に出にくくなる)に気づかないことが多い様ですが、この場合は手術が必要で、特に排尿排便障害は最も厄介な後遺症になりますので早急に手術を行った方が後遺症が少なくなります。ドイツでは排尿排便障害が出現したら緊急手術を行ってました。


このブログと貼り付き広告は全く関係ありませんのでご注意下さい!
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2009/6/5

顕微鏡手術による腰椎椎間板ヘルニア術後5年後成績  椎間板ヘルニア
ドイツで執刀した顕微鏡手術による腰椎椎間板ヘルニアの5年後の成績

私がドイツ ギーセン大学脳神経外科で2002-2004の間に執刀した顕微鏡による腰椎椎間板ヘルニア手術の中で術後の5年での評価ができた86例の成績を調べました。
・同部位再発率:3.5%(術後1年時点では1%)
・同部位再手術率:3.5%(術後1年時点では1%)
・術後5年時点でのOswestry Disability Index (ODI)
  平均 ODI score: 11.4
  minimal disability (ODI score 0-20):81%
  moderate disability (ODI score 21-40):8%
  severe disability (ODI score 41-60):8%
  crippled (ODI score 61-80):2%

でした。ODIは欧米でよく用いられる腰椎疾患のスケールで、0-40は手術成功 と判断されています。そうしますと成功率は89%になります。この術後5年での手術成功率と再発率、再手術率は他の論文と比較しても良好な成績です。尚、この結果は2009年5月日本脊髄外科学会で報告しております。
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2008/12/24

2008年度の顕微鏡使用した脊椎脊髄手術件数  椎間板ヘルニア
2008年度に私が執刀した顕微鏡による脊椎脊髄手術は31件でした。内容は下記の如くです。
・頚椎前方除圧プレート固定術:2件
・頚椎症性頚髄症に対する前方除圧固定:11例(自分の骨を使わないチタンケージ単独使用による)
・頚椎症性頚髄症に対する後方拡大術:4例
・腰部脊柱管狭窄症にたいする後方除圧術:6例
・腰椎椎間板ヘルニア:5例(内1例は他院での術後再発例でしたが術中硬膜損傷・髄液漏無く手術を行いえました。腰椎椎間板ヘルニア同部位最発例の手術は難しいため顕微鏡手術の利点が最も発揮できる例と思われます)
・脊髄腫瘍:2例
・脊髄空洞症に対する大後頭孔減圧術:1例
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2007/12/9

2007年度の脊椎脊髄手術件数  椎間板ヘルニア
2007年度は27件の顕微鏡による脊椎脊髄手術を執刀しました。
2007年度顕微鏡手術の内訳は
(1)腰部脊柱管狭窄症と腰椎椎間板ヘルニア合わせて14件
(2)頚椎症性頚髄症にたいする頚椎前方除圧固定術(チタンケージ使用) 5件
(3)頚椎症性頚髄症に対する頚椎後方拡大術 6件
(4)脊髄髄膜瘤修復術 1件
(5)脊髄腫瘍摘出術 1件

(2)の頚椎前方除圧固定術に用いるチタンケージですが私がドイツで学んだ時に使用していたタイプに近いもので(ボックスタイプのチタンケージ)、日本では使用されて2年ほどの歴史しかありませんが、ドイツでは15年程前から標準的に使われております。頚椎症性頚髄症に対して使用する分には、安全性に関しては大きな問題はないと考えております。このチタンケージは顕微鏡をうまく使って手術できるDrしか使いこなせないと考えております。なぜなら必要以上の骨を削らないため、椎間板摘出後に出来た幅5-6mmのスペースから手術を行います。この狭いスペースから椎体奥の脊髄前面の圧迫を取り除くのは肉眼操作や内視鏡操作では無理があります。

私が手術した患者さんで、術後18か月経過した時点でのレントゲンです。チタンケージを自分の骨が取り囲んで癒合しているのがわかります。クリックすると元のサイズで表示します
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