飼い主同様、食欲の権化・餓鬼道に堕ちている『こびえもん』この日も夕方になる前から「エサ!エサ!!」とウルサクわめいている。最初はなだめすかしたり、遊びで気をそらせたり、外に出そうと試みていたが、一向に出る素振りも見せず、大きく膨らませた尻尾を震わせながら必死の形相で啼きわめくばかり。エサまではまだ1時間ほどあるし、さすがにうっとうしい

けれど、ここで甘やかす訳にはいかないのだ。寒いけれど掃き出しのガラス戸を開けたまま無視していたら、そのうち、あきらめた様子で出ていってくれて、漸く静かな時間が訪れた。
ほどなく、しとしとと雨も降り出し「この雨でまた少し春が近くなるとイイナ〜」なんて思いながら『猫の気持ちが分かる本』なんぞに目を落としていた。
さて、30分経ち、1時間経ち・・・エサの時間を大きく過ぎたと云うのに、今度は一向に戻ってこない。幸い、事故の心配は少ない土地柄、きっと「もらえないなら自分で捕る!」とばかり狩に精出しているんだろう。「早く帰ってくればいいのに」と思うのは単純に近くに居て欲しいという飼い主のわがまま。。。
そうこうしていたら、掃き出しの外から中を窺うコビィの姿・・・
案の定、なんかくわえてるしぃ・・・
お陰様でネズミも見慣れました

でも、ソレくわえたまんま家には上がって欲しくないゾ!
「わぁ、よく捕ってきたね〜、エライよ!コビィ」セオリー通り、褒めてやると暗がりに消えた。が、すぐに戻ってきた。
「うんうん。エライよ〜。もう見たからね。持ってこなくてイイから、外で食べちゃいな」と言うとまた消えて、すぐにまた舞い戻ってくる。
繰り返すこと5〜6回。。。(寒いのにぃ〜〜〜)外に出て、頭なでてやったら、やっと食べ出した。
暗がりでよくは見えないのだが、いつものように文字通り『踊り食い』しているのだろう(よく獲物を投げあげたり振り回しながら食べるんです。一説には骨を柔らかくする為だとか?)
その様子を撮りたかったのだがカメラを持ってきた時には、すでにむしゃぶりついていたのでした。


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