うかうかしていたら最終週になってしまったので慌てて探して映画を見に行く。姑獲鳥の夏。予備知識はいしだあゆみが怖い、というのと、永瀬関口がいい感じだ、という感想。それで原作読んでいろいろ思い描いていたのと照らして、まあだいたいあんな感じだろうと思った。京極堂は、芥川の幽霊というよりは作者に近かった。前半の知識ベラベラ部分に関して言えば隣のゼミの教授の方が一語一語がはっきり聞き取れる早口ですごいということが分かった。エノさんのパイロットとサイドカー付きバイクが見られたのでよかったが、木場は開襟シャツではなかったのか。映像化不可能云々は、関口が最初に書庫に入った時の演出をどうするか、という部分に関してだろうと思っていたが、それは非常によく出来ていたと思う。気になったのは、憑き物落としに来て京極堂が「つまらぬ結界が張ってある」と言うシーンは書庫の前だったはずなのに、玄関ホールのようだったことだ。衝立のことを結界と言ってるではないのか。あと、エンドロールに鳥口守彦の名前があったけど、木場がしめあげてたカストリのライターがそうなのだろうか。欲を言えば、たぬきそばときつねうどんと、捜査のためなら便所の落書きでも読む、を入れて欲しかった。それから無頭児の説明がなかった気がした。あと、干菓子がエビセンのようだった。ラクガンみたいなもんだと思ってた。
映画が後半になって、後ろの席の人が多分足を組み替えているのだと思うが、私の椅子の背中が蹴られた。間を置いて三度ほど。映画の内容が内容だけに、すげーびっくりして軽く飛び上がった。やめてほしい。

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