2011/10/29
楠公レストハウスの江戸エコ行楽重 グルメ・クッキング

江戸時代のレシピ文献(江戸流行料理通・豆腐百珍など)を参考に作られたお弁当です。食材は東京近郊で取れるものを使い、馴染み深いようで味わいはちょっと違う、珍しいお料理の数々でした。わりとおいしかったですよ。
写真中ほどに見えている海老天は、江戸後期に登場した衣揚げ。それまでは天ぷらといえばさつま揚げことでした。そちらも海老の頭の後ろに「京阪風すり身の揚げ物」という説明で入っています。
衣てんぷらは新参者のくせにいつのまにか主流になってしまったのだなぁ、そりゃ新鮮な魚が使えるならこっちの方がうまいものなぁ、などと江戸の昔に思いを馳せていました。

豆腐百珍からはこちら↑「こおり豆腐」。冷蔵庫のない時代、せめて見た目や食感で涼しさをということでしょう。上に乗っている酢味噌が寒天のあっさり感とよい相性で、なるほど涼しげな味わいです。
豆腐百珍はちらちらっと読んだことがあるけれど、
「これでは豆腐の味がわからないんじゃ?」
と思うレシピもあります。このこおり豆腐もその一つかも。おいしいというより、楽しい料理です。
江戸時代はずーっと戦争がなかったからでしょうか、料理法の爛熟ぶりったら面白いですね。その面白さを楽しめる現代も、なかなかに良い時代です。
楠公レストハウス
営業時間 8:30〜15:00(節電のため)
江戸エコ行楽重は要予約のメニューです。
http://www.fng.or.jp/koukyo/info/koukyo_service1.html
