
映画『築城せよ!』公式サイト
知人のつてで知ったソイソース・エンタテインメントが自主制作した『築城せよ。』(僕の知り合いであればヘアメイクのNicoさんのことを知っている人もいるかと思います)。この映画がサンフェルナンドバレー国際映画祭最優秀外国語映画賞を取ったのは2006年のことです。そんな賞の話を聞く前から、この作品のアイデアの奇抜さには驚きを隠せませんでした。
低予算を強いられる自主制作と、映画のタイトルで示されるように「築城」というスケールの大きさは、明らかに不釣り合いです。これはまさに現代の自主制作の映画が、完璧主義として徹底的に作り込まれた美術セットの構築を行った黒澤明の映画に挑戦するとも言えますが、その城が膨大な段ボールによって非常に短期間で作り上げられる。そのような無謀な条件を調停するために導きだされる数々のアイデアは、従来の映画製作では考えもつかないようなものでした。
従来の映画であれば、隠し見えないようにするような問題が、この映画では、ごまかすことも見えないものとすることなく、露呈し混在させることによって城=映画が作られていくこと自体の奇跡が、見る者をフィクションとドキュメンタリーの境界を無効化させ、59分という小型映画自体の存在を計り知れないほど大きなものにしています。そういう意味で僕にとってこの映画は大変印象深いものでした。
その『築城せよ。』が、同じソイソース・エンターメントのメンバーを中心とし、リメイクされました。それが『築城せよ!』です。とはいえ上映時間は倍になり、城の規模や出演陣の豪華さも『築城せよ。』のころのレベルをはるかに超えています。また、撮影には日本映画としては初めてとなる超高性能デジタルカメラ「RED ONE」が使用されているそうです。上映時間が倍以上になっていることもあり、脚本の細部の作り込みがなされていることも明らかであり、『築城せよ!』が前回の作品からどのようにレベルアップしているのか。とても楽しみです。是非皆さんも興味のある方は観に行ってください!
『築城せよ!』
上映は、6月20(土)から新宿ピカデリーや京成ローザなどで上映されます。その後全国順次ロードショーしていくそうです。ホームページの方でご確認ください。