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バラク・オバマの勲章 |
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【ブリュッセル共同】オバマ米大統領が10日に行ったノーベル平和賞受賞演説で、イラクやアフガニスタンでの戦争を「平和のための戦争」と正当化したことに対して、欧州各国メディアでは賛否両論が出ている。米軍3万人を増派するオバマ政権のアフガン新戦略に伴い、北大西洋条約機構(NATO)も部隊増派を決定したばかり。今回の演説は、派兵反対論が根強い欧州に対し、重い問いを投げ掛けた形だ。 ドイツの中立系、南ドイツ新聞は「部分的に腹立たしい演説をした。よりによってノーベル平和賞授賞式で戦争を正当化した」と批判。スペインの保守系紙ラソンは「スペインの左派にとってオバマ氏の神話は地に落ち始めている」と皮肉った。 フランスのフィガロ紙は論説で、オバマ氏への平和賞授与は「賛否両論を巻き起こした」とした上で、演説については「(左派の)人権擁護派から(保守の)国防重視派まで満足させるものになったとみられる」と好意的に評価した。 英国ではフィナンシャル・タイムズ紙が「平和の探求と反戦主義は同じでないと唱えたのは正しい」と好意的に論評した。 http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009121201000462.html |
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ブログ主は以前、オバマのことを「すべての金メダル選手より価値がある」と書いたが、その表現をさらに強調してもいいと思う。 彼はメダリストどころではなく、すべてのシルバースター受勲者以上に、祖国にとって、民主主義諸国にとって、そして世界全体にとって、はるかにリアルな功徳をもたらすかもしれないからだ。 オスロの選考委員にはそのことがわかっていた。 それが今回の早すぎると思える表彰に結びついたのである。 いささか過賞にすぎるだろうか? そうかもしれない。 では、オバマひとりをヒーローにせず、われわれすべてがヒーローの仲間になろう。 彼がもたらそうとする世界ほど、アメリカ人であると否とを問わずわれわれ一人一人にとって望ましいものはない。 しかも、われわれすべての協力があって初めて、それはもたらされるのだから。 さて。 オバマ大統領は就任以来、一身に課せられた戦争を戦っている。 と言っても、イラクからの撤収とかアフガンへの増派とか、こまごました局地戦のことではない。 オバマの戦争とは、これまでの前任者らがやってきたような(とりわけ小ブッシュが執着をみせた)、世界の環境をアメリカ合衆国に適合させるのと違い、アメリカ合衆国を世界の環境に適合させるためのものだ。 そうして世界と結ばなければ、アメリカは生き残れない。 おそらくは世界も、そうしたアメリカなくして生き残れない。 バラク・オバマは、この重大なことに(おそらくは外の立場から)気づいたアメリカ人の一人であろう。 いかに国内での反発が強くとも、アメリカ合衆国と諸外国とは前にも増して強固なかたちでの運命共同体を形成しなければならないのだ。 彼は就任以来、そうした目的のため全力を尽くしてきた。 もしもウィンストン・チャーチルが英国宰相の立場にありながら祖国とアメリカ合衆国、二つの「兄弟国」の連携による発展のため尺力した人物だとすれば、バラク・オバマこそは二十一世紀のウィンストン・チャーチルにほかならない。 彼の人となりとは、祖国と世界の民主主義諸国をひとつに結びつける存在となるべく運命付けられているかのようだ。 むろん、身上はあくまでアメリカ合衆国という国家の主宰者である。 他のどんな国の指導者でもなければ、まして世界連邦なるものの指導者などではない。 さらに付け加えれば(これが肝心だが)、アメリカ合衆国が世界の覇権を握っていた頃の大統領でもない。 彼バラク・オバマは、今現在のアメリカ合衆国大統領なのである。 アメリカという国がただひとつで地上に君臨できた超大国のままだったならば、彼のような人物は必要なかったかもしれない。 だが、彼は求められた。 時代は変わり、残余の諸国が力を増すことで合衆国は相対的に衰退をみせた。 なお合衆国は世界をリードできるほど強力であるにせよ、けっして新しい国際環境に馴染んだとは言いがたい状況だ。 二つの異世界を統合するための人物が必要だった。 いったい、こんな使命を果たすためにオバマ以上の適材がいるだろうか? ケネディのように合衆国大統領としてのカリスマ性を備える以上に、アメリカ以外の地域の人々からも違和感なく、自分たちの代表と思える存在でなければならないのだ。 同じような真似は、アル・ゴアにも、ヒラリーにも、ケリーにもマケインにも、もちろんサラ・ペイリンにもできるものではない。 唯一、インド系のボビー・ジンダル(共和党議員)に可能性が残されているだけだ。 だがどのみち共和党とその支持者らは「小さなアメリカ」を一義にした政策のための人選をするだろう。 そして、旧態依然の世界観のままにアメリカという強い殻の中に閉じこもろうとする。 その行き方こそ、オバマの倒すべき最大の敵なのである。 彼のほんとうの敵とは、イスラム原理主義、アジアの弾圧国家、南米の反米左翼といった国外の敵対勢力にもまして、アメリカ合衆国が自分たちだけのものであれと願う国内の人々にほかならない。 合衆国が世界の中にありながら世界の中の特権的な存在として振舞うかぎり、人類の大多数が暮らす残余の世界にとって、したがってアメリカ国民にとって、尽きることのない危険の種を抱え込むことなのだから。 オバマの国外政策がアメリカの保守層の要求に呑み込まれたように見えることで落胆したり批判したりしてはならない。 彼にはまず、外と通じるアメリカと閉じこもるアメリカ、双方の要求を聞き入れ、交通整理をしながら目的を達する必要があるのだ。 とりあえずは、リベラルと保守層、両者の混血であるかのようにそれぞれの親の顔色をうかがいながら動かざるをえないし、そう動いている。 なるほど、アフガンへの増派はあきらかな軍事行動であり平和賞の授与に値しないかもしれない。 だが。ともかくもこれは、いまよりも占領地を拡大する動機からではない。 国内の保守層を納得させるため、戦いに勝てなくて退くのだとおもわせず、敵を圧倒したように見せかけたのち兵を引くというカラクリによる増派である。 だいたい、この程度の「増派」が何だろうか? 世界にはもっともっと、アメリカからの援軍が必要だ。 軍事的支援のことを言っているのではない。 この場合の増派とは、世界との関わり方を改めたアメリカによってもたらされる恩恵のことである。 一口で言うなら彼は、祖国アメリカそのものを増派戦力として用いようとしている。それこそが危機にさらされた世界を救う道、つまりアメリカ合衆国をも生き残らせる唯一の道と信じて。 その目的を阻まんとするオバマの敵こそ、世界にとっての最大の敵なのだ。 |

(ロイター)
インドネシア、ジャカルタ市内の公園で落成なった、
オバマ大統領の少年時代の銅像
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