日本人は、昔から温泉が大好き。しかし、「温泉」とひと口に言っても、匂いの強いものや白く濁ったもの、温度の高いものや低いものなど、実にさまざま。温泉には、微量なものも含めると数十種の成分が含まれています。このうち、濃度が基準の値を超えるとその名で呼ばれるようになります。また、体に効くと言われる効能もそれぞれに異なります。そこで温泉に行く前に知っていると役に立つ、温泉情報をご紹介します。
● 温泉は、どうして体にいいのでしょうか
スポーツ選手が、リハビリや疲労回復のために温泉を利用するのはよくあることです。温泉には、鉄、硫黄、ラドンなど実に様々な物質が含まれています。これらが肌や、立ち上がるガスとなって口から吸収され、体の中で作用し、それらが、病気や傷の治療に効果的なのです。
しかし、泉質をまちがえると、効き目は全くありません。かえって悪化してしまうこともありますので気をつけましょう。そして、温泉の温熱作用や水圧による影響も効果のひとつです。42度以上の高めの湯は、筋肉や関節を緩ませ痛みを和らげます。反対に、38度位の低めの湯は、精神的な鎮静効果があります。また、入浴することで、血液の循環をよくし新陳代謝を促進する効果もあります。
● 温泉をたっぷり体に取り入れましょう
温泉には多種の成分が含まれているので、できればゆっくりとつかる方が効果的です。入浴は1日3回位まで。入浴前には必ずかぶり湯をして体を温め、湯に慣れるようにします。入浴後は、シャワーなどは温泉成分を流してしまうのでつかわな方がよいでしょう。のぼせやすい人は、腰から下、足だけなど部分浴がおすすめです。これなら体への負担は少なく、湯煙によって温泉成分も吸収できるので効果的です。また、飲泉も温泉の重要な利用法です。口から直接体内に吸収されるので、とても有効です。
● 温泉の種類と効用
昭和23年「温泉法」が公布され、温泉についての明確な定義付けがなされた。それによると「地中から湧出する温泉、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く)で、温泉源での温度が摂氏25度以上のものか、鉱水1Kg中に定められた量以上の物質が含まれているもの」を温泉と呼びます。
ということは、源泉で採取された時の温度が摂氏25度未満でも、一定量の基準物がいずれかひとつでも溶けていれば温泉と呼ます。従って、冷たい湧き水は鉱泉だと思われがちですが、必ずしもそうではありません。
日本での泉温による分類は、冷鉱泉(摂氏25度未満)、低温泉(摂氏25〜34度未満)、温泉泉(摂氏34〜42未満)、高温泉(摂氏42度以上)となっています。
温泉の分類法にはこのほか、浸透、緊張度、液状(水素イオン濃度)によるものもありますが、本文では、以下、最も多く使われている、水溶液中の化学的組成による分類について触れることにします。
この分類法は時代により多少変わっていますが、現在最も一般的な11種の分類法を取り上げました。なお、行政上で現在使用されている泉質名とは多少異なる場合もあります。
つづく