2014/10/25

田辺一乃講談「第五福竜丸」「ゴジラ誕生」  イベント

午後2時から、企画展「第五福竜丸/ゴジラ 1954→2014」の展示会場で、講談師・田辺一乃さんによる講談「第五福竜丸」「ゴジラ誕生」を開催しました。

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田辺一乃さんは、故・田辺一鶴師匠にスカウトされたことをきっかけに、長年務めていた仕事をやめて講談界に入られたという異色の経歴の持ち主で、現在二つ目の講談師です。

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講談「第五福竜丸」は、「私は船でございます。第五福竜丸と申します。元は漁船でございました・・・」という口上からはじまり、船そのものを語り部として、1954年3月1日のビキニ環礁での米軍水爆実験による被ばく事件をわかりやすく丁寧に語る内容でした。

しんみりとした語りのあとは、がらりと雰囲気が変わって「ゴジラ誕生」です。
1954年暮れに公開された映画『ゴジラ』の誕生秘話を、素朴でユーモアのある手描きのイラストレーションを巧みに使いながら見せていくという、笑いあふれる内容でした。

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プロデューサー・田中友幸をはじめ、特撮監督・円谷英二、音楽・伊福部昭、監督・本多猪四郎といった錚々たる顔ぶれのスタッフが、次々と登場します。
大勢のスタッフが苦労と工夫を重ねて、ようやくこぎつけた映画の“試写会”では、大戸島の山の向こうからゴジラが顔を出す名場面をまさかの再現!

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島の古老が「ゴジラじゃ〜」と叫ぶシーンでは笑いが起こり、さらにゴジラが姿をあらわすと、会場からは「おおお!」とどよめきが。

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さらに電車をつかんで持ち上げる場面や、国会議事堂を破壊する場面も見事に(?)再現。

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最後は、古生物学者の山根博士、科学者の芹沢博士、山根博士の娘の恵美子さん、そして若き宝田明が演じる尾形さんとオールスターキャストが勢ぞろいして、最終兵器オキシジェン・デストロイヤーによってゴジラが溶解するクライマックスへ。

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講談を聴いて、あらためて興味深かったのは、ゴジラの撮影開始(8月)から公開(11月3日)まで、わずか3か月程度しかなかったというスケジュールの制約でした。
当初、円谷監督は、先行するアメリカの特撮映画『キングコング』や『原子怪獣あらわる』に倣って、人形を使ったコマ撮りのアニメーションを検討したそうですが、時間的にとても間に合わないと判断し、窮余の策として着ぐるみでの撮影を考案したとのこと。
それが結果的に、これまでにはなかった新しい表現世界を開拓してしまうのですから、何が幸いするのかわかりません。

さらに翌1955年1月には米国政府と日本政府のあいだで第五福竜丸の被ばくに関する政治決着がなされるので、撮影がその後まで延びていれば、水爆実験の話題を蒸し返すような『ゴジラ』の公開は、困難になっていたかも知れません。
そうした意味では、本当に奇跡のようなめぐりあわせによって、人びとの記憶に残る“水爆実験映画”『ゴジラ』に命が吹き込まれたのだと思いました。

ご来場下さった皆さまには、心から御礼を申し上げます。
ゴジラ展会場で、たくさんのゴジラ作品に囲まれながら聴く講談「ゴジラ」は格別でした。
素晴らしい講談を演じて下さった田辺一乃さん、本当にありがとうございました。
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