2017/3/25

もう一つの日本文化(アイヌ民族遺骨、発掘地域に返還 身元不明でも 政府方針)  文化・芸術
 ここのところ、連日、北海道新聞の記事の関係で木村さんから電話がかかってくる。

 一昨日は、【アイヌ遺骨返還 浦幌も和解 札幌地裁 北大から最多76体】の記事、昨日は【アイヌ民族遺骨、発掘地域に返還 身元不明でも 政府方針】の記事だ。

 電話の度に[意見交換]となる。木村さんは「私の解説」が役に立つと言うし、私は「木村さんが説明してくれる地元アイヌの反応の予想など」がとても参考になる。

 さて、この2つの記事だが、木村さんは辛口だ。
 木村さんと私で合意した見解について、表明する。


 昨日(3/24)の北海道新聞(朝刊)に【アイヌ民族遺骨、発掘地域に返還 身元不明でも 政府方針】という記事が出た。

 『政府は23日のアイヌ政策推進会議の作業部会で、北大などで研究目的で保管されているアイヌ民族の遺骨について、発掘されたのアイヌ民族団体が返還を求めた場合、身元不明でも返還に応じる方針を示した。…』という内容で、一般的には好意的に受け取られているようだ。

 だが、アイヌの歴史の中で、何度も、悪知恵の働く日本人に煮え湯を飲まされてきたかを痛切に感じている木村さん、性根が素直でなく、長い期間従事していた仕事が先ずは疑って考えるような性質だった私の2人は、単純に良かった良かったとは思わない。

 その理由は、一昨日(3/23)の北海道新聞(朝刊)記事【アイヌ遺骨返還 浦幌も和解 札幌地裁 北大から最多76体】における北大の態度だ。

 『…原告側代理人によると、和解では、北大医学部の研究者が1934〜35年に浦幌町内の墓地から持ち去ったとして返還を求めた64体に加え、北大側は新たに12体を返還対象にした。北大側からは「箱に入っている遺骨を整理した」と説明を受け、浦幌町内から掘り出されたとみられるが、詳しい発掘時期や場所などは不明という。北大は理由を明らかにしていない。…

 …和解後、札幌市内で記者会見した浦幌アイヌ協会の差間(さしま)正樹会長(66)は「遺骨を私たちの土地に返してもらい、安らかに眠ってもらう道が開けた」と喜ぶ一方、新たに12体を返還対象とした北大の遺骨の管理については「どこから掘り出したかも説明がなく、ぞんざいな扱いに腹が立つ」と述べた。北大は「裁判所の求めに応じ和解した。コメントは差し控える」(広報課)とした。…』

 北大の態度は、「情報は北大が有している。情報を出す出さないは北大の自由だ」と言わんばかりの傲慢なものだ。返還する遺骨の何の情報も出さず、説明責任も果たさない。

 返還を受けた地元において、返還された遺骨がどこからどんな風に掘り出さ れたかなどの情報が全くない中で、想いを寄せたイチャルパ(供養)ができると考えているのだろうか?

 恐らくは、そんな事には全く関心もなく、露ほども思わないのであろう。
 道義上も情報公開の精神とも程遠いこの態度は何なのだろうか。

 この2つの記事が1年も離れているならば、木村さんも私もそれほどは気にしないが、昨日の今日である。

 この北大の態度、状況が変わらなければ、国の方針が【アイヌ民族遺骨、発掘地域に返還 身元不明でも】と変わったところで、正しい返還は全く期待できない。

 なぜなら、北大から提供される情報は信用できない。信憑性に欠けるからだ。
 このままでは、未来永劫、北大が有している情報は明らかにならないだろう。

 では、どのように北大が有している情報が信用できるようになれば、【アイヌ民族遺骨、発掘地域に返還 身元不明でも】という国方針が、実行段階で担保できるのだろうか?

 あくまで一般論だが、イメージは、列車事故などにおける原因究明調査の為の第三者(公正・中立な専門家)によって構成される事故調査委員会方式だ。

 なぜ第3者によって構成される事故調査委員会方式が有効かというと、その事故を起こした組織に原因調査を求めた場合、自分たちのミスは隠すからだ。

 例え、悪意がなくとも、自分の属する組織に対しては、手心を加えるのが人情だ。いずれにしても踏み込んだ調査結果にならないことが多い。

 なお、事故調査委員会は、発生事案の原因究明を目的としており、事故の責任の所在については基本的に言及しないことが基本だ。

 いずれにせよ、一昨日の新聞記事のように「返還する遺骨の何の情報も出さない」など、社会的な信頼を失なわせるような出来事が日常的に行われている北大においては、アイヌ人骨に関連する事実調査は客観性のある調査、すなわち第三者による調査でなければ信用されないと木村さんと私は考える。
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2017/3/26  1:38

投稿者:APWI

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