
1978年に登場した、ルノーのミドルサルーン。ルノー12の後継車として開発されたが、国際色のないスタイルとなった。
だが、座れば、このクルマがルノー、いやフランス車以外の何者でもないことに気づくだろう。
とにかく、これは典型的なフランス車のシートである。背骨が自然に椅子のカーブに馴染み、それと時を同じくして、緊張していたカラダがふわーっとほぐれていくのがわかる。座るとまずバフッとカラダが大きく沈み込む。でも只柔らかいだけではなく、カラダが沈み込んだ頃にはピタッとカラダが椅子とひとつになって固定される。
シトロエンにもプジョーにもない、背中が菌糸で椅子とくっついて溶ける感触ともいえようか、座ってしまうと、動きたくなくなるのである。完全に椅子と一体化してしまう。これは筆舌に尽くしがたい。
リアシートは背もたれが立ちすぎていること、座面の沈み込みと背もたれの沈み込みが比例していない(重要)なので、少々違和感があるものの、快適無比であることには変わりない。
欠点は運転席のシートはへたりやすいこと、弾力があり気持ちよいヘッドレストが身長の低い人に合わず首に負担がかかることである。
惜しむらくはこのようなシートが今や製造されていない(出来ない)ことと、我が国ではあまりに台数が少なく、体感出来ないということかもしれない。本国ではベストセラーとなった、どこにでもあったクルマがこのレベルなのであるから、毎度の事ながらフランス車とはスゴイものだと思わされる。
ルノー/18ターボ