社会を変えていくとしても、いったい何処から変えていけば良いのだろう。
日々、日常生活が平和に営まれている。
スイッチを押せば電気がつき、ガスがつき、水道栓をひねれば水があふれる。
コンビニやスーパーには食料品がところせましと並んでいる。
電車は今日もたくさんの会社員と学生を乗せて走っている。
自動車やトラックはあわただしく走り続けている。
会社員やお店の店員は一生懸命に働いている。
良いお天気の日、すがすがしい青空の下、
人々は行楽に出かけたり、コンサートを楽しんだり、スポーツを楽しんでいる。
でも、この一見平和に見えるこの社会の背後には、さまざまな問題が山積している。
未来に大きな負債を残す危険な原子力発電、大地震の恐怖、次々と新しい商品を生産し、購入し、古い物を捨てて、限りある資源を浪費していく消費文明、ゴミ処理問題、有害化学物質による自然環境汚染、激烈な競争社会、ゆとりのない労働環境、非正規社員の増加、弱者の切り捨ての格差社会、政財官とマスコミの癒着、莫大な国と地方の財政赤字、崩れ行く医療保険制度と介護保険制度、年金制度。アメリカやユダヤ国際金融資本の言いなりになっている日本の政府、マスコミによる世論の操作、確固たる方針をもたない日本の教育制度などなど
最も大きな問題は、政府が将来に対するビジョンを明らかにしないことだろう。日本が将来どのような国家を目指すのか、その方向性を明らかにすることが重要である。
理想的な社会とは、国民一人一人が平和で安全に豊かに暮らしていける社会だろう。自然環境が保護され、自然と調和しながら暮らしていけること。医療や介護が整備され、安心して老後を迎えられる社会。あくせく働かなくても豊かに暮らしていける社会。お金のかからない娯楽システムの整備。公園や安心して子供達が遊べる遊び場の充実。若者や成人や高齢者の出会いの場であり、語らいの場である「サロン」の建設。教員が一人一人の子供と丁寧に向き合って教育できる教育システムの充実。治安を良くすること。障害者福祉を充実させ、障害者と障害者を抱える家族が安心できるシステムの整備などなど
理想的な社会の建設を目指して、日本の競争社会に歯止めをかけ、経済システムを根本から見直していくことが重要である。
まず取り組まねばならないことは、アメリカとの関係の改善だ。第2次世界大戦後62年間、日本政府はアメリカ政府の言いなりである。終戦後、日本はアメリカの属国に甘んじている。少しずつ在日アメリカ軍基地に撤退してもらい、日本の自衛隊だけで国防できるようになることが課題である。その後に平和憲法、非武装中立議論を煮詰めて、平和9条を実現していけば良い。
アメリカはもはや軍事大国であり、アメリカは、何年かごとに外国と戦争を起こさないと経済がもたない戦争国家である。犯罪も多いし、医療制度も未整備である。大富豪とスラムの貧民が共存する格差社会である。莫大な軍事支出のために、国内のインフラの整備が犠牲にされている。
次に日本が取り組まなければならないことは、公務員制度の改革であろう。高級官僚の中に「公務員なのだから、国と国民のために働く」という崇高な理想を持ち続けている方はどれくらいいるのだろう。自分の利益のことには敏感で、国民の痛みや苦労に無頓着な官僚が多いと思われる。その典型例が、公務員の天下り問題だ。バブルが崩壊して、日本の国家財政が危機的状況であるのに、特殊法人に天下りしてろくな仕事をせず、高級を取り、退職金を何回ももらうことは、国家的犯罪ではないだろうか。天下りそのものを完全に規制する必要はないと思われる。エリート官僚の優秀な能力を生かして民間で仕事をしてもらい、わが国の更なる発展に寄与してもらいたい。
もう一つ取り組まなければならないことは、理想的な社会を建設するための財源の確保である。法人税への累進課税の強化、宗教法人への課税の強化が必要だと思われる。土地私有制の見直しと不労所得への課税の強化も必要であると思われる。
新しい都市の建設、教育や障害者のケア、安価な娯楽施設の整備、国民一人一人に快適な住環境を整備するなどのためには、土地の買収に巨額に費用がかかるようではいけない。公共施設や必要な道路を整備するためには、安い値段で土地を売り買いすることが必須である。土地の売り買いや賃貸でぼろ儲けしたり、ファンドのように会社の乗っ取りを仕掛けて、それによる株の売り買いで莫大な利益を得ることは規制しなければならない。それは真面目な労働者の給与の上前をはねる犯罪行為だからである。これは既得権益をもつお金持ちにとって痛みを伴う改革かもしれない。しかし、日本を根本から改造するためには、どうかいくらか協力していただきたいと思う。
かつての共産主義革命のように、大富豪の財産を無理やり奪って、国民に分け与えても、理想的な社会が達成できるとは思えない。エリート官僚がかつての大富豪と同じように私服を肥やす社会になりかねない。すべての国民が豊かに暮らせるように、高額所得者や企業には税金や寄付と言う形で善意をもって社会貢献してもらうのが良いと思われる。
これから日本がどのような社会をめざすのか、政府がその方向性を明確に打ち出すことが重要だと思う。未来社会に希望が見えたら、多くの国民も希望を取り戻し、国民全体の心の健康は改善していくだろう。そして、国民一人一人の精神衛生が良くなれば、さらに生産性が上がり、社会全体が豊かになっていくだろう。政府が、理想的な未来社会のモデルを打ち出し、改革のための具体的な政策を打ち出していくことが重要だと思われる。