人は何からできているでしょうか。身体は、炭水化物、タンパク質、脂肪、水分、電解質、その他さまざまな物質によって構成されています。では、人は石ころや岩と同じように物質なのでしょうか。
いいえ、人は生きています。人はエネルギーのかたまりです。人は自分を取り囲む環境との間で、常にエネルギーや物質の交換をしています。生きるということは、動的(ダイナミック)な過程です。では、人を形成するエネルギーとは何でしょうか。太陽エネルギーが植物によって変換されたエネルギーでしょうか。もしかしたら、人は愛というエネルギーからできているのかもしれません。
ロンダ・バーンという作家は、「ザ・パワー」(角川書店)という本の中で、愛のパワーについて解説しています。「愛とは世界でもっと力強く、しかも、未だに最も理解されていないエネルギーです」「人生のあらゆる重荷や苦しみから私達を解き放ってくれる言葉が一つだけあります。それが愛です」「愛が欲しければ、唯一の方法は愛を与えることだと気づきなさい。愛は与えれば与えるほど、戻ってきます。愛を与えることができる唯一の方法は、自分を愛でいっぱいに満たすことです。あなたが愛を引き寄せる磁石になるまで」
心の病に苦しむ患者さんの中には、自分自身に対する愛情を見失っている人がたくさんいます。リストカットや自暴自棄な生き方をする患者さんに尋ねると、たいてい自分のことが嫌いだと言います。自分で自分を愛することができなくなった時、愛のエネルギーの供給が絶たれて、人は元気をなくしてしまうようです。前向きに生きていく意欲をなくして、自暴自棄な生き方を選択してしまうようになるようです。
大切なことは、たくさんの欠点をもち、たくさんの失敗を積み重ねてきた自分を心から愛することです。ありのままの自分を受け入れ、愛することです。自分を愛のエネルギーで満たすと、元気になります。すると、周りの人に対しても、愛をもって接することができるようになります。
世の中には、愛の欠乏で苦しんでいる人がたくさんいます。自分の家族が愛せない、自分の子供が愛せないという人がたくさんいます。そのような人は、「自分で自分自身を愛しているか」ゆっくりと考えてみてください。自分で自分を愛していないことに気づいたら、まず自分で自分を愛して、自分を愛のエネルギーで満ち溢れさせてください。満ち溢れた愛情は周囲に拡がっていくでしょう。
いくらお金や地位や名誉があっても、愛のない人生であれば、空虚なものになると思います。喜びや幸福感の少ない人生になるでしょう。自分自身に対する愛の欠乏に気づいた方は、今日今から実践してください。何の努力もお金も要りません。ただ素直に自分で自分を愛してください。

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