院内感染 消毒綿が汚染
三重県伊賀市の診療所で、点滴を受けた患者が発熱などを相次いで訴え1人が死亡した事件で、三重県は患者の腕や点滴器具を消毒するときに使う綿がセラチア菌に汚染され、院内感染のきっかけになったとする調査報告書をまとめました。
伊賀市にある診療所、谷本整形では、ことし5月下旬から先月上旬にかけて、腰痛の治療で点滴を受けた患者20人以上が発熱やおう吐などの症状を訴えて73歳の女性が死亡しました。一連の症状では、強い毒素を出すセラチア菌が患者たちに感染したことがわかっていますが、三重県は感染の経路について最終的な報告書をまとめました。それによりますと、セラチア菌は消毒用の綿や綿を入れた容器、それに綿でふいた点滴パックの表面などから検出され、綿をきっかけに院内感染が広がったとしています。そのうえで、綿で消毒した患者の皮膚の表面に付着した菌や、穴を開けた点滴パックから点滴液に入り込んだりした菌が患者に感染したと結論づけています。谷本整形では消毒液をメーカーの定めた使用基準の20倍以上に薄めて使っていたため、綿が十分に消毒されていなかったということで、三重県は衛生管理がずさんだったとして、谷本整形に対し来月末までに再発防止策をまとめるよう求めています。
NHK 2008年7月5日 5時5分