2017/11/6

「裸形の北風U」展/第五福竜丸展示館レセプション  他館企画など

休館日。午後から池袋のGALLATELIER MURA ERYへ。白濱雅也さんが企画された「裸形の北風U」展を観ました。
小さな明るい地下空間に、十勝の4人の作家による木を素材にした作品が展示されていました。ぎゅっと凝縮された、「北」の空気。

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鈴木隆さんの彫刻は、削ぎ落された極小の空間に土俗的な物語を感じさせる風景が見えます。
林瑰好さんは大工仕事をしながら欄間彫刻の職人に師事したという方で、不思議な形態のトーテンポールのような立体が林のように屹立していました。
吉野隆幸さんは建築家で、多数のリンゴの木箱を塔のように積み上げたインスタレーションを制作。
白濱さん自身も、アイヌの土産物の木彫りの熊像を「再生」させるリノベーション彫刻を出品しています。
白濱さんは昨年3月に丸木美術館で「Post3.11 光明の種」展を企画した芸術家で、北海道の帯広に居を移し、ArtLabo北舟というアートスペースを運営していますが、なかなか帯広まで伺う機会がないので、東京での展示はありがたかったです。

昭和初期に、大日本帝国の「辺境」から芸術家志望の若者たちが集まってきた東京の「辺境」――長崎アトリエ村のあった地域での企画というのも、歴史の連続性を感じさせます。赤松俊子(丸木俊)、小熊秀雄、小川原脩といった名前を、何となく思い起こしました。

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その後は第五福竜丸展示館へ行き、特別展「この船を描こう 森の福竜丸 男鹿和雄と子どもたちの絵」のオープニングセレモニーに参加。

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男鹿和雄さん、大石又七さん、吉永小百合さんの挨拶の後、第五福竜丸の絵を描いた子どもたちもいっしょに記念撮影。続いて記念演奏会として、吹奏楽曲「ラッキードラゴン 第五福竜丸の記憶」を作曲された福島弘和さんがオーボエを、鈴木英史さんがピアノを演奏し、和やかで温かい雰囲気の会となりました。

セレモニーの後には、大石さんに久しぶりにお会いして、ご挨拶することができました。
吉永さんにも原爆の図保存基金への御礼を申し上げようとしたら、ずいぶん長い時間メディアに囲まれて取材を受けていたので不思議に思っていたのですが、どうやら翌朝の新聞を読むと、トランプ来日についてコメントを求められていたようです。

「ジブリの絵職人」男鹿さんの描く第五福竜丸は、広々とした太平洋を航海し、そして森の緑に囲まれて静かに眠っています。
ジブリ映画の曲から3曲を選んで演奏した福島さんが、第五福竜丸の船体を「腐海に沈む巨神兵」になぞらえてナウシカを選曲した、と言っていたのが印象に残りました。
汚染された船が、浄化の源になる。巨大な木造漁船を見ながら、そんなことを連想します。
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